田中・三郎さんとモバ友になろう!
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- 2007/7/3 4:01
- 第弐話『髪、抜け出した後』
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- 先日の出陣後…数日がたった
『おはよう、調子はどう?』
金髪のゲジ眉が問い掛ける。
『悪くないです。』
少年はボソッと呟く。
『いい?おさらいするわよ?』
偉そうに言っている。
『通常〈ヅラァ〉は特殊な育毛剤を使用し毛を保っているわ、定期的にこれをかけていかないと最高でも5時間しかその黒々とした輝きを保てないの。』
これまた長い説明だ。
『これが、今の科学の限界なのよ!』
カツラに科学は必要なのだろうか……?
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数日後…少年が朝目覚めると…枕に数本の髪の毛が…。
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『着けたくないの?』
少しキツく言われる。
『当たり前じゃないですか!』
少年は答える。
『だけど、僕しか着ける人いないんでしょ…着けますよ。』
嫌々な声で言っている。
『じゃ、何もかも忘れて元の生活に戻りなさい!』
怒り狂ったように言い放つ上司。
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少年は…元の生活に戻ろうとしていた。
ブオ-ン…
電車が来た…と、その時おこった風でいつもの如く、数本の毛が飛んでいった。
過ぎ去る電車、少年は行ってしまった。
……と、思いきや…ホ-ムに少年の姿が…。
すると、飛ばされたはずの髪の毛が少年の掌に乗った。
『ただいま。』
少年は髪の毛に言った。
「おかえり。」
少年には髪の毛がそう言ったように聞こえた。
【予告】
タ-タタ-タタン、タタタン♪
『少年の前に、ヅラァの装着者と名乗る少女が現れる、戸惑いを隠しきれない少年、二人の間に不調和音が流れる。
次回《プロピア、来日》
この次も、リアップ、リアップ~♪』
- 先日の出陣後…数日がたった