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- 2011/8/2 12:49
- センチメンタルホームタウン イメージノベル1.1
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朝焼けの中を走るミラーに映るビルが小さくなっていく。
助手席にこの旅の重要な僕の相棒、キャメル色のスーツケースを一つ載せ、ノープランで思いつくままに車を走らせる。
カーステから流れる心地よい音楽とともに。
こいつ(スーツケース)はいつも僕の突拍子もない旅に付き合わせてきたな(笑)
隣りで笑ってんのか?
いろんな汚れや傷が、いい味出てきたな。
車は加速していく。
目まぐるしく変わる毎日。
うまく変われない自分。
変わりたくない自分。
「ワァーッ!!」って叫んで、耳を塞ぎたくなった。
「ふっ…」
小さく笑ってしまう。
弱音吐いてんのか…?
いっぱいいっぱいか…?
気付くと景色が変わっていた。
両サイドにはまばゆい緑の林が続き、夏特有の高く白く光る雲が澄みきった青い空に抱かれている。
彼女のいる街にもつながっている。
彼女は元気かな。
あの時、僕が彼女を守れていたなら…
今隣りにいて、彼女を幸せにできていたのかな…
緑、白、青の爽やかなコントラストが余計に胸を締め付ける。
「それでよかったのか?」なんて、頭の奥の方で小さく僕の声が聞こえる。
景色みたいに、あの時の輝いてる彼女の笑顔が流れていく。
後悔なんか…してないさ…
しょげた子供みたいだ(苦笑)
後ろ髪ひかれる感じ…
もう戻る事なんてできないけど、一生懸命愛した彼女は一生僕の中の大切な人だ。
そして、これからも。
あ。
見慣れた景色に、胸がきゅんとする。
僕…