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    • 2015/3/23 0:33
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    • ──その日の寝覚めは、最悪だった。

      明るいところは好きではないため、普段は閉めきっているはずのカーテンが開いていた。その所為で、顔に当たる光が眩しくて目が覚めた。

      少々不愉快な思いをしながら目を開ければ、目に入ってきたのは見知らぬ部屋で。
      一瞬思考が止まってしまったのは、仕方ないことだろう。

      「……は?」

      驚いてぽろり、と零した音。その音が妙に高くて、更に目を丸くする。
      そうしたくない気持ちが募るが、しないわけにもいかず。恐る恐る自分の身体を確認してみれば、目に入るのは妙に輪郭の丸い腕で。
      最近になって同行をするようになったあの少女よりも年下だろうか、子供っぽさの残る女の腕だと、そう感じた。

      そこまで考えて、頭を抱えたくなる。
      自身の予想が当たっているのなら、この身体は間違いなく少女のものだ。しかも、声を聞いた限りでは見知らぬであろう人の。
      一体いつ入れ替わったのか、そして当の本人は処へ行ってしまったのか──

      ふと、扉の向こうで足音がした。それも、かなり乱暴な。

      「チェルシー!一体いつまで寝てるつもりなの!?」

      女性の声だ。当然ながら、聞き覚えはない声。
      さて、どうするか。おそらく、呼ばれているのはこの身体の持ち主であろう。だが、自身は彼女のことを知らない。
      成り済ますことなど、できやしないのだ。
      ならば、と、寝台から身体を起こし、直ぐ様扉を開けてやった。
      そこには、起こしに来たであろう女性が、目を丸くして立っている。

      「……おはよう」

      静かにそう言ってやれば、相手は戸惑いながらも、「お、おはよう…」と返してくれた。

      「直ぐに着替えるから。扉、閉めてもいい?」
      「え、あ、ど、どうぞ…?」

      そのまま、扉を閉める。
      先手必勝。訝しがられるだろうが、口を挟まれないようにするにはこれしかない。
      知りもしない相手のふりなどできないのだから、追求されぬようにするだけだ。

      「…前途多難、ですね」

      誰に向けたでもない言葉を溢し、ミストはただただ息を吐いた。

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