蓮野鶴羽さんとモバ友になろう!
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- 2014/12/30 21:51
- 駄文かっこ後編かっことじ
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- 「絶好のタイミングで君が邪魔してくるからだよ!何回その弾丸に当たりそうになったと思う!?」
「知らねーよ、んな事!あんたがあいつの攻撃に当たりそうだったから、攻撃して反らしてあげてたんですぅ!」
「だったらきちんと命中させてよね!狙撃武器使ってるくせに精度悪過ぎ!」
「だから近接はあたしがやるっつったじゃねぇか!ぐだぐだ言ってたあんたがよく言う!」
「君だと効率が悪過ぎるんだよ!でたらめな攻撃ばっかりするし!」
「でたらめだろーが力はあたしの方が上だからその分早く倒せるし!」
「いい加減素直に謝ったらどうなのさ!スラム育ちは自分の非も素直に認められないわけ!?」
「うっせーよ!どうしてこう良いトコのボンボンはいちいちねちっこいんですかねぇ!」
気が付けば言葉と言葉の応酬はヒートアップし、お互いに怒鳴り合う形になっていた。
先程までの疲労感はどこへやら、腹の底から出てくる大声に、誰も気が付かないわけがなく。
静かに、されどしっかりと後頭部を掴む手に気が付いた時には、ゴチンという音と共に凄まじい痛みが額を走り、眼前に星が飛んでいた。
「うるせぇよ少し静かにしろや問題児ども」
痛みに悶絶しながらしゃがみこめば、冷ややかな声が降ってくる。
「……まったく。もう少し仲良くできねぇのかね」
叱責と言うよりは呆れを色濃く含んだ言葉を残し、喧嘩両成敗と言わんばかりに仕置きをくれたその人は去っていく。おそらく、周囲の安全確認に行ったのだろう。
「いたた…」
ふと相方の声が聞こえ、そちらに視線を向ける。同じ力で衝突させられたのだ、痛いのは、双方とも同じである。
「……」
誰かさんが喧嘩売ってくれたお陰で散々な目に遭った、と言ってやろうかとも思った。最初に吹っ掛けてきたのは、あちらなのだから。
しかし、思い付いた文句が口を突いてくることはなく──
「……ごめん」
気味の悪い謝罪に、思考が四散された。
はて、今何を言われた。ごめんと言ったのか、こいつは。聞き間違えでないのなら、謝ったのか。──こいつが。
「……こっちこそ、ごめん」
気が付けば、思い付いた苦言は口を出ることはなく。
代わりに出てきたのは、おうむ返しの謝罪の言葉だった。
- 「絶好のタイミングで君が邪魔してくるからだよ!何回その弾丸に当たりそうになったと思う!?」