ひろちゃんさんの日記

更新する

- 2013/5/13 1:24
- 卵焼きの思い出
- コメント(4)
- 閲覧(63)
- 玄関には当時の面影を残したおばあちゃんが立っていた。『○○小学校の時にお世話になった○○です』と挨拶した。先生は不思議そうな顔をして『○○君って子は背のちいちゃい男の子しか知らないわ』と答え、ｵﾗは『その背のちいちゃい男の子です』と返事した。『まぁ』と驚きの声を上げた先生はオラを応接間に通した。当時を振り返り、色々な子供達の名前を上げ、それぞれのエピソードを嬉しそうに話していた。教師生活で最後の担任がｵﾗ達のｸﾗｽだったことを初めて知ったいよいよ本題に入り、ｵﾗはお弁当のお礼を言った。笑みを浮かべながら先生は『最初、私は貴方の事はどうしても好きになれなかったの』と思わぬ一言『元気がなくて皆と距離を置き、服装も薄汚れてだらしなく宿題もしないし授業中に居眠りをするしそんな時に貴方の１年生からの引継書に目を通したの。１年生の時、『背筋を伸ばしいつも元気一杯。ｸﾗｽの人気者』って書いてあり、私は嘘だと思ったの』と話し近くにいた娘さんに目配りした。娘さんは大事そうに桐の箱を持ってきて『娘には私が死んだ時に棺桶に入れてねとお願いしているの』と言うや箱を開けた。中には黄ばんだわら半紙が入っていた。なんとｵﾗの引継書だ(@_@)１年からの担任の押印がある。自分で目を通した。２年『母親が病気がちで本人も元気がない、時々遅刻』３年『母親病死、友達も少なく、服装も汚れている』４年『無断で休む事多し、昼休みに所在不明になる』等と書かれていた。『私は自分の何かが間違えていたと思い、貴方と向き合うことにしたのトイレで御飯を食べてた事も小学生で新聞配達をして家計を助けてることも知ったの。運動会の徒競走でﾄｯﾌﾟを走ってた貴方はビリだった障害児の子が転倒した時にその子の所まで戻って一緒にｺﾞｰﾙした時は貴方の優しさに感動したの。この子の担任は私なのって大声で自慢したかったわよ。貴方から色々な事を教えて貰い、最後の最後で教師の仕事を理解できたわ。私の方こそ貴方にお礼を言わなきゃいけないのよ。だからその引継書は私の宝物なの』と涙ながらに話してくれた。5年からの先生の書いたｵﾗの引継書は良いことばかり(笑)中学に進学した後も中学の先生からｵﾗの近況を教えて貰っていたのだと…お土産に特産の梅干を貰い、深々と頭を下げた。ひょっとすると二度と会えないかもしれないと思うと涙が溢れ顔を上げることができなかったありがとうございました