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- 2015/4/30 18:34
- 秋を知らせる謎のポルチーニ男!の思い出/1
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- 「読み聞かせのススメ」
うわっ!?
……なんだ、君か。
急に肩を叩かれたからびっくりしたよ。
ここに戻って来たってことはポルチーニ茸は見つかったみたいだね。
僕の情報も役に立ったのかな。
……僕が泣いてる?……あぁ、違う違う!
別に君に驚いて泣いてるわけじゃないから!
泣いてる要因はこれ。
この本に感動してね。
心が温まるような優しい物語なんだ。
恥ずかしい話だけど僕は昔から涙もろいところがあって……、主人公に感情移入してはこんな状態。
僕ももう立派な男だっていうのになんだかカッコ悪いね?
そんなことない?はは、君は優しいな。
でも君にそう言ってもらえてうれしいよ。
さて、いつまでも眼鏡なしでもいられないから……よっと、これでいいかな。
あぁ、やっと君の顔がちゃんと見えた。
やっぱり眼鏡がないと落ち着かないね。
僕、目が悪いから眼鏡がないと全然でさ……さっきからぼんやりで落ち着かなかったんだ。
せっかく近くに君がいるんだし、顔を見ていたいからね?
そうだ!よかったら君も一緒に本を読まない?
今日は思いきり読書をしようと思って、たくさん持ってきたんだ。
僕が読んでいた長編小説や、キノコ図鑑に秋の味覚の歴史なんかもある。
ほら、選び放題だよ。
……もしかして本は苦手かい?
あはは、やっぱりそうか。
君の顔がどんどん曇っていったから。
なら、こういうのはどうかな?
僕が声に出して読むよ。
それなら君は文字を追わなくて済むだろ?
それじゃあ逆に子守歌になっちゃう?
はは、それならそれでいいよ。
眠っちゃうってことは僕に気を許してくれてる証拠だろ?
だからそれでもいいよ。
それに僕も同じだろうしね。
君が読み聞かせをしてくれたら僕も眠っちゃうだろうなぁ。
君の隣はいつもあたたかくて、とても居心地がいいからね。
それじゃあ、そろそろ読書を始めようか。
まずは僕がオススメする秋の味覚の歴史から……。
- 「読み聞かせのススメ」