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    • 2011/3/31 7:18
    • 八尺様4
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      そんな状態でもいつのまにか眠っていたようで、目が覚めたときには、何だか忘れたが深夜番組が映っていて、自分の時計を見たら、午前一時すぎだった。
      (この頃は携帯を持ってなかった)

      なんか嫌な時間に起きたなあなんて思っていると、窓ガラスをコツコツ叩く音が聞こえた。小石なんかぶつけているんじゃなくて、手で軽く叩くような音だったと思う。
      風のせいでそんな音がでているのか、誰かが本当に叩いているのかは判断がつかなかったが、必死に風のせいだ、と思い込もうとした。
      落ち着こうとお茶を一口飲んだが、やっぱり怖くて、テレビの音を大きくして無理やりテレビを見ていた。

      そんなとき、じいちゃんの声が聞こえた。
      「おーい、大丈夫か。怖けりゃ無理せんでいいぞ」
      思わずドアに近づいたが、じいちゃんの言葉をすぐに思い出した。また声がする。
      「どうした、こっちに来てもええぞ」

      じいちゃんな声に限りなく似ているけど、あれはじいちゃんの声じゃない。
      どうしてか分からんけど、そんな気がして、そしてそう思ったと同時に全身に鳥肌が立った。
      ふと、隅の盛り塩を見ると、それは上のほうが黒く変色していた。

      一目散に仏像の前に座ると、お札を握り締め「助けてください」と必死にお祈りをはじめた。

      そのとき、

      「ぽぽっぽ、ぽ、ぽぽ…」

      あの声が聞こえ、窓ガラスがトントン、トントンと鳴り出した。
      そこまで背が高くないことは分かっていたが、アレが下から手を伸ばして窓ガラスを叩いている光景が浮かんで仕方が無かった。
      もうできることは、仏像に祈ることだけだった。

      とてつもなく長い一夜に感じたが、それでも朝は来るもので、つけっぱなしのテレビがいつの間にか朝のニュースをやっていた。画面隅に表示される時間は確か七時十三分となっていた。
      ガラスを叩く音も、あの声も気づかないうちに止んでいた。
      どうやら眠ってしまったか気を失ってしまったかしたらしい。
      盛り塩はさらに黒く変色していた。

      念のため、自分の時計を見たところほぼ同じ時刻だったので、恐る恐るドアを開けると、そこには心配そうな顔をしたばあちゃんとKさんがいた。
      ばあちゃんが、よかった、よかったと涙を流してくれた。

      続く

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