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- 2012/11/22 12:20
- お洒落な病院4―言葉の重み
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おはよーございます
おはよーさん
ん?
今朝は両方の声が病室で響く
どうやら例の実習生の受け持ちが決まり
挨拶に来たらしい
実習生は実習期間
決まった患者の面倒を看ながら
具体的に学習していくとか
どのように受け持ちが決まったかは
もちろん分からんが
隣のベッドの仙人に一人
実習生がついた
――そうそう
仙人は股関節を転けた際に
ヤってしまったそーだ
自分より遥かに重症だった
自分が漸く
看護婦が付き添うという条件で
車椅子移動の許可が出た時には
杖歩行出来るくらい回復していた
仙人がリハビリに行く際
車椅子で目の前をキーコキーコと通る
帰りは杖でヨイショヨイショとやって来て
目の前で止まり
『たーだいまっ』
とニコニコしたもんだからビツクリ仰天したっけ
!!(゜ロ゜ノ)ノ
お茶目な仙人だ
しかーし
嬉しそうだなぁ(;_q)
良かった
ホント良かった
実習生が仙人を受け持って1週間が過ぎた
看護学校の先生がやって来て仙人に聞く
そばには実習生が不安そうに立っていた
『うちの生徒がお世話になっております、何か気付いたことがあったら遠慮なく言って下さいね』
すると
仙人は例のあのクシャクシャな笑顔で
『いやいや、こちらこそお世話になりっ放しでのう、その生徒さんには本当に良くして貰っておる、ありがとーよ』
先生と生徒は軽く会釈し
いえいえ、とでも言おうとしたが
仙人の話は続く
『ワシらは普通に出来てた事がどんどん出来なくなる、甘える訳じゃないが、あんたのちょっとした気遣いが有難いのじゃ』
と先生から生徒に視線を移しながら話した
そして
目頭をキラリと光らせた
生徒の肩が小刻みに動いている
自分からは後ろ姿だったが
生徒の目頭もキラリと光ったに違いない
この生徒は良くやっていた
時には失敗や忘れ物等慌ただしかったが
端から見ていても立派に努めていたと思う
先生が言う
『私達がいくら教えてもなかなか生徒に伝えられないものがある
それが患者さんの一言で実感出来る
実習の良さはそこにある
この子は今回の経験
一生涯忘れないと思います
ありがとうございました』
くっそぉー
下手なドラマより泣ける
同じ言葉でも話す相手や立場が異なると
その言葉の重みが格段に変わるのだ
そう再認識させられた
先生
そこの生徒さん
それに仙人
ありがとうございました