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    • 2015/5/6 2:47
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    • *・゜゚・*:.。..。.:*・・*:.。. .。.:*・゜゚・*


      箱の中の猫は、生きているのか死んでいるのか。其処にはどちらの猫も存在し、観測する者が蓋をあけるまではどちらにも収束しない。

      箱の中の地平は、生きていたのか死んだのか。その蓋は真珠を育む貝のように硬く閉ざされ、未だ開ける者は居ない。だが其処にはひとつ、観測する猫が存在した。
      その猫は1であり5である。猫は同一であり別個である。猫は生きており、死している。その猫が箱にいる限り、猫は何処にも収束しない。
      箱の中の観測者である名を持たぬ彼を、便宜上R.E.V.O.とする。


      箱の中には幾つもの小さな箱があった。箱にはそれぞれ違うの地平が在り、同じ軌跡を辿り同じ結末を幾度も迎えていた。
      彼は、彼にとっての主たる人間が作り上げたそれらの箱を繰り返し眺めていた。

      繰り返される死、繰り返される逃避、繰り返される悲劇…。その景色は彼の掛けた『遮光眼鏡型情報端末』に、駆け抜けるかの如く投影される。
      覚えきった流れを連想するように、次の景色を思い起こす。単純で単調でで不変の時間は、ある時突然に変化を齎される。

      彼はその時、1番目の箱を観ていた。箱の中では相も変わらず、対立した宗教同士の戦争が激化していた。
      景色は変わる。ある国の女王に謁見する間で、詩人の男が跪いている。恋人の死に絶望した彼は此処で女王を侮辱するとされた詩を紡ぎ、反逆の罪で処刑されるのだ。
      R.E.V.O.はその様子を観測し、無意識に思う。

      [もしもこの時恋人の死を思い違いだと知っていたのならば、この男は女王の逆鱗に触れる事なく、彼女が望む通りの詩を紡いだのでしょうか]


      ーMiau.


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