くろさんの日記

更新する

- 2011/9/13 0:32
- 雨音に帰す
- コメント(0)
- 閲覧(3)
- 君がいた景色
  少しでも気を引きたくておどけてはふざけてばかりいた暖かい日々
  
  この日がいつまでも続けば良いとただ願っていた
  
  繋がりを持たなければ存在を留める事が出来ない僕に君は笑顔と喜びをくれた
  
  一緒に居られる時間
  喜ぶ顔が見たくてあれこれ考えては奔走する時間も充実していると感じていられた
  
  春の風は心地好く
  いつまでもこの風の匂いが続きますように
  そう願っていた
  
  初夏の訪れ
  遠く降り始めた雨音は不安を運んで来て
  背中の跡が疼き初めて
  忍び寄る闇が徐々に心を蝕んでゆく
  やがて猜疑心と焦りから疑心暗鬼に陥った僕の存在は少しづつ薄れて
  
  押し寄せる過去と現実
  必死に取り繕おうとする
  拭い切れない
  
  大切な笑顔を曇らせたくないそれだけだったのに
  想い焦がれた安らぎは戻りはしないから
  その記憶の中から消してしまえばいい
  君を傷つけてさえも
  
  四肢は爛れていき底知れない脱力感の中
  存在が揺らいでゆく
  割れそうな頭の中で記憶ももう薄れていって
  このまま消えてゆけば
  最後の願いは叶うから
  
  深く水の中をたゆたう様に永遠にもとどく様な時を
  どこまでも深く
  もう誰かの為の歌も謡えない
  
  さようなら
  振り返らない背中
  雨に打たれたずぶ濡れの中涙かくす
  
  深く堕ちてゆく雨の中淡い夢の中
  もう一度君に会いたかった