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- 2014/2/16 19:37
- 「速報」中国発金融危機に備えよ…②
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- 編集委員・産経新聞:田村秀男
春節(中国の旧正月)の休みを利用して上海の知人Aさんがやってきた。目的は高級ブランド品。聞くと、「理財商品のおかげ」。理財商品は一種の定期預金で、多くは不動産デベロッパーが大手の国有商業銀行に理財商品を売ってもらい、調達した資金で不動産開発にいそしむ。Aさんの商品の場合、期間3年、利回りは年9.8%という。1000万円余りの投資なら、毎年100万円の小遣いだ。
ゼロ金利のわれわれにはべらぼうだが、中国に限らず、借金で成り立つのが市場経済である。米国は住宅価格の値上がり分を担保に借り入れて家計が消費してきた。中国は企業や地方政府が不動産の値上がり予想をテコにカネを集めて開発投資する。借金主導経済は不動産バブルが破裂すれば終わる。米国は2008年9月のリーマン・ショックで世界を巻き込んだ。
中国はどうか。不動産相場は12年に北京、上海など大都市部で前年比数10%暴落したが、13年には同10%程度値上がった。地方の中小都市の一部では高層マンション群がガラ空きで、ゴーストタウン(鬼城)化している。上海では交通が不便な郊外では値下がりが続くが、市の中心部物件の相場は高止まりしたままで、取引が停滞しているという。何やら不気味ではある。
資産バブル崩壊は最終的に金融機関の帳尻にツケが回る。中国人民銀行によると、銀行による不動産関連融資は不動産ブームが始まった08年末から5年間で9.3兆元(約157兆円)増えた。
③に続く
- 編集委員・産経新聞:田村秀男