ヘムタイ@ミッタン\結さんとモバ友になろう!
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- 2011/3/19 21:07
- ジェニファー(笑)…え?まぁ聞けよノア
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窓の外は白く染まっていた
街は部屋や家の外装を
飾り付けするのに懸命だった
僕はいつもより早く起きた
枕元のプレゼントを確認するためだ
¨靴下なんかに
プレゼントが入る訳が無い¨
その事で両親に相談したのは
また別のハナシ…
そして今日がクリスマス
ということを思い出した
心臓の鼓動が聴こえる
反射的に枕の辺りを見る
それは野球によって
作りあげた反射神経だ
もちろん
プレゼントはあった
サンタからのプレゼントだ
僕はそれを大事に胸に抱え
リビングに向かった
両親に見せるためだ
お母さんは良かったねとニコニコしてた
お父さんはフフッと笑っていた
僕が開けていい?と聞くと
もちろんと言う言葉が聞こえた
誰が言ったか判らなかった
リボンを解き
包装を破けない様に
優しくテープを取った
箱を開けると
有名な某スポーツメーカーの
野球グローブと野球ボールが入っていた
僕は小さく¨やった¨と呟いた
自分の使っているものは
もう何年使っただろう
両親もジェニファーが
野球のクラブで
どんなに頑張っているか知っていた
両親は僕が嬉しそうにしているのを
軽く肩を組ながら笑っていた
僕は
¨何でそんなに笑っているの?¨
すると母は
¨ジェニファーが嬉しそうだからだよ¨
と言った
父は
¨それはね
僕がサンタ
だからだよ¨
と
嬉しそうに笑った
数秒後に父が鼻血を噴き出した
それはそれは
いつも通りならチビッていた
でもそれは
ジェニファーが神様に願ったから
極々当たり前でそれは必然なんだと
そう思っていた
ジェニファーは
¨父¨からのプレゼントを持って
自分の部屋へ入った
目が赤く
そして
悲哀の目をしていた
でも声はあげなかった
負けず嫌いな子供の意地だった
半日たって
ひとの気配を感じた
母だ
¨ごめんね…
でもジェニファー、お前は
一歩大人になったんだよ¨
と
泣いて張りあがった目と
赤くなった拳を握りしめながら
弱々しく言葉の呪文を放った
それは説得力がある呪文だった
勇気と現実とプレゼントを
貰ったジェニファーは起き上がり
歯を食いしばりながら頷いた
fin