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    • 2010/10/3 14:14
    • 序章 2
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    •  そう思った瞬間肩の力が抜けた。思わず安堵の息が漏れ、自分が緊張していた事に気づいて少し照れた。

       自分の席につき、一息つく。時計を見ると約束の時間まではまだ余裕があり、鞄に手を突っ込むと暇つぶしに雑誌を取り出して机の上に広げた。

       と、そのとき、つい先程聞いたばかりの、がらり、という教室の引き戸を引く音が聞こえて、反射的に振り向く。同い年くらいの、あまり見かけない生徒だった。よく見ると制服も違う。他校の生徒だろうか。だが、何故?思わずいぶかしげに相手を見ると、向こうも怪訝そうな顔で此方を見ていた。

       しばらく沈黙が流れ、先に相手が口を開いた。

      「きみ、だれ?他校の子?」

       意味が良く飲み込めず、聞き返す。

       だが相手は構う事なく教室に踏み込んだ。躊躇のかけらも無い様だった。そう、さっきの自分がそうだったように、まるで馴染み親しんだホームルームへ入るように。

       相手はこちらへ近づき、首を傾げた。

      「ごめん、そこぼくのせきなんだ、にもつだけ置かせてもらってもいいかな」

      「…え?」

       そのとき急に蝉が鳴き止み、教室は静寂に包まれた。

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