睡蓮さんとモバ友になろう!
日記・サークル・友達・楽しみいっぱい!
-
- 2020/2/25 23:18
- opalised。。。1
-
- コメント(0)
- 閲覧(22)
-
-
- なんだか疲れちゃったな
毎日毎日。。。
長い首をうなだれた恐竜が、とぼとぼと森をあるいていました。
食うか食われるかの毎日
大きなカラダをしていましたが、お腹が空けば草や葉っぱを食べる少しのんびり屋さんの恐竜には、仲間たちの生きるためのせめぎ合いがホントは少しいやでした。
時々ふと、ココロが重たくなるのです。
そんなとき、恐竜にはきまって向かう場所がありました。
森の奥深く、泉をたたえた小さなオアシスのようなそこは
天まで伸びる高い木々に包まれて
木漏れ日がキラキラと差し込んでいます。
緑の鏡のような泉の真ん中には、背の低い木が一本あって、枝は細く長く水面に枝垂れていました。
恐竜はいつもできるだけ静かに足を踏み入れてから、小さな声で呼ぶのでした。
とり、いるかい?
歌を聞きに来たんだ
泉の真ん中の木の葉っぱの下から
コソリと緑のとりが顔を出しました。
こんにちは、恐竜さん
こんにちは、とり
長いクビを伸ばして木のそばまで近づと、緑のとりはチョコチョコと枝の上をつたい、恐竜の鼻先までやってきます。
それから恐竜の頭のてっぺんにたどりつくと
恐竜は首を高く高く空へ伸ばします。
ニコニコと笑うとりは、お日様の光で金色にひかりながら歌い始めました。
細い細い銀の糸のような声が、森の中に響きます。葉っぱは優しくふるえ、泉にはまあるい波紋が幾つも幾つもかさなり、そして消えていくのでした。
あたたかい雨のような、しっとりとした空気でいっぱいになると、恐竜はウトウトと目をつむり、それから少しだけお昼寝するのでした。
とり、ありがとう
また来るよ
恐竜さん、気をつけてね
また遊びにきてね
オレンジ色の夕焼けのなか、
こんな日の恐竜は、トスントスンと少し軽い足取りで帰っていくのでした。
- なんだか疲れちゃったな