睡蓮さんとモバ友になろう!
日記・サークル・友達・楽しみいっぱい!
-
- 2019/3/23 20:18
- under the moon。。。end
-
- コメント(0)
- 閲覧(35)
-
-
真っ白な花が一面に広がる野原がありました。
1年に1日だけ夜も咲く花です。
満月の光を浴びて、うっすら青く光りながらとてもいい匂いをさせていました。
野原のなか、1本だけ立つ高い高い木の上に白猫がいました。
白猫は月が大好きで
人に飼われることが嫌いでした。
アタシニ触ラナイデ
近寄ルナラ、爪ヲタテルシ、キバデ噛ムカラ
いつもそう思っていました。
動物園を逃げ出した白い虎が歩いてきました。
白い虎は自由が好きで
見せ物でいることが嫌いでした。
コッチ見ンナヨ
イチイチウルッセェンダヨ
怖イトカ
カッコイイトカ
ホットイテホシイネ
いつもそう思っていました。
月が高く高く上り
大きな光の輪を作って
少しずつ寒くなりはじめた夜
あんまりキレイなので
白猫は鳴きました。
白い虎は吠えました。
にゃああああん
がぉおおおおん
ふたりはお互いに気づきました。
キレイな声。。。
スゴい声。。。
白猫はじっと見下ろしました。
白い虎はじっと見上げました。
それから
降リテオイデ
一緒ニ月ヲ眺メヨウゼ?
アタシヲ捕マエヨウトカシナイナラ。
自分ハ自分ダケノモンダロ?
白猫は木の上からジャンプして
クルクルまわりながら
白と黒の縞模様の上に降りました。
スゲェナ オマエ
アッタカイネ
少シ硬イケド。
二人はずっと月を眺めました。
時々、歌うように鳴きながら。
眠くなった白猫がいいました。
モット大キナヤツガキテモ
アタシガ守ッテアゲルカラ
コノ爪ト牙デ
白い虎が笑いました。
アア ヨロシクナ
月と同じ色の目をした白い虎は
白猫を咥えると真ん中に置いて
まあるくなって眠りました。
おやすみニヤ。
おやすみガオ。
終わり。