ころちゃんさんとモバ友になろう!
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- 2010/8/29 17:12
- 初めてのマスツーリング ④
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- 正直言って、私は、高速道路を走る時、トンネルを走るのは、好きではない。
自動車でもそうだった。 しかし、バイクは、自動車の比ではない。トンネルに入る時の、なんとも言えない感覚が嫌なのだ。
最初、生暖かくて、その後急激に寒くなってくる。さらに、自動車では、わかりにくいが、トンネル独特の匂いがある。乾いたアスファルトの匂がする時や、湿ったかび臭い匂いがする時もある。
そして、トンネルの中の音。ゴーっという、エンジンが反響しているような音や、時には、甲高い悲鳴のような音。それらが、長い時には、数キロにわたって続くのである。
我が一団は、絶好の走り出しで、高速道路を走っていた、それが、ある時、一変した。
幾つめのトンネルかわからないが、トンネルを出るといきなり大雨。このままだと、全員びしょ濡れになってしまう。ここで、私のグループのリーダーが、左ウインカーを出し道路の左側にバイクを停める。それに続き、メンバーも次々に一例に停めた。カッパを着るのである。
しかし、先頭のグループは、停まらず、先に行ってしまった。思い起こせば、この事が、アクシデントの始まりだったのかも知れない。
停車した者は、慣れたように、素早くカッパを重ね着していく。私も、サイドバックから、カッパを取り出し、上着から着ていくが、ズボンがなかなか履けない。実は、バイクの足付きを良くする為に、底上げブーツを履いているのだ。私のように、足が届かないライダーには、良くある事である。
カッパのズボンにブーツのかかとが引っ掛かってなかなかズボンが通らない。カッパを着てしまった仲間が、まだ終わらないのかと言いたそうに、私の方を見ている。何も言わず、ただ無言で見ている。
プレッシャーに押し潰されそうになった私は、もはや、ズボンに泥が付こうが、ズボンが雨に濡れようがそんな事を考えていられる心理状態では、なくなり、破れるのを覚悟で、強引にカッパのズボンを引っ張った。
ガリッ、ズボンの中で音がしたが、そんな事に気にしてはいられない。
私は、急いで、バイクに跨がり、発進体制をとった。
それを見届けたリーダーが、ウインカーを出し、再び、一団は、走り出した。
- 正直言って、私は、高速道路を走る時、トンネルを走るのは、好きではない。