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- 2014/4/3 1:19
- モォ~、ケッコーなお手前で。
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- 「めっちゃ可愛い!!」
その日も白と黒の格好をした可愛いのを目にしました。
パンダではありません。
牛です。
白と黒の牛と言えばホルスタインですが、この牛はミルクは出しません。
スキヤキの材料になったりもしません。
ピアノを弾きます。
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牛田智大くんは14才
生まれてすぐ上海に渡り、3才でピアノを始めたそうです。
ネイティブではないため、すごく丁寧な日本語を話し、その端整な外観と相まってかなり人気が高いとか。
妻はTVで観たことがあり、そう教えてくれました。
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この日は大阪フィルの公演で、3曲のうち1曲を牛田くんが共演するようです。
それも私の好きなチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番。
あの壮大な曲を若い(と言うか中学生ですが)彼がどう私の耳に届けてくれるのか。
1曲目、ムソルグスキーのはげ山の一夜が終わると、舞台袖から牛田くんが登場です。
黒のスラックス、白のドレスシャツに蝶ネクタイで颯爽と現れました。
ピアノの前に座り、指揮者のタクトが振られるとまずは弦からイントロが始まります。
そして鍵盤の幅一杯使い、フォルテシモで始まる印象的な導入部。
あれっ?
強く弾こうとする余りか、つんのめってます。
緊張してるのかな…大丈夫かな…
なぜかお父さんのような気持ちになってしまっています。
でもそれも束の間。
すぐに取り戻してコロコロと軽快に弾いていきます。
第3楽章のクライマックスでは体が宙に浮いているかのような激しい打鍵で、音が会場隅々にまで突き刺さります。
「ブラボー!!」
「ブラボー!!」
スタンディング・オベーションでの割れんばかりの拍手が巻き起こりました。
ピアノの前に立った牛田くんは飛びっきりの笑顔でペコリとお辞儀。
無造作に後ろに撫で付けて固めた髪がポコッと浮き上がります。
「可愛いね~。あれみたい、ほら、何だっけ」
そう、白と黒の牛は、実はカリメロでした。
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3曲目もあるため、度重なる拍手にもカーテンコールで応えるだけでアンコールはありませんでした。
もしかしたら年齢による就労時刻制限によるのかも知れません。
マイクによるあいさつもなかったのは残念でしたが。
卵の殻が取れ、より高く羽ばたく日はそう遠くないであろうと予感させる夜でした。
- 「めっちゃ可愛い!!」