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- 2010/6/23 15:38
- 除菌もでき~る ジョイ! (4)
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小春さんに似た女性が話した
『私の名前は、真冬。小春は、私の姉だ』
バンッ!
山本山が、テーブルを叩いて立ち上がった
『ちょっと待って!小春に、妹が居るなんて聞いた事ないわ!』
真冬と名乗った女性は、一呼吸置くと、再び話した
『私も、今日まで知らなかった。いや…思い出せなかった』
『どう言う事だお?w』
関根クンが聞いた
真冬は、ポケットから煙草を取りだし火を付けると、ゆっくりと話した
『私達の両親は、幼いときに交通事故で他界した。そして、姉は同じ村の祖母の家へと引き取られ、私は東京に住む、遠い親戚の家に引き取られた。私は幼すぎて、姉の事も村の事も忘れていたんだ』
関根クンが再び聞いた
『君の両親は、何も教えてくれなかったのかお?w』
真冬は煙草を一口吸うと、ゆっくりと話始めた
『両親が事故で他界した事も姉が居る事も、何も聞いていない。今日、お前達に会って、母親に聞くまではな…』
山本山は席に座り直すと、真冬に問いかけた
『どうして、一緒に祖母の家に引き取られなかったのよ?』
真冬は、山本山の方へ視線を向け話した
『それは、私が那由多だったからだ』
『那由多って何?』
早苗が聞いた
関根クンが素早く答える
『一般的には1060と言う意味だおw』
真冬は、煙草の灰を灰皿へ落として話を続けた
『そうだ。私は、村で生まれた1060番目の子供だったんだ。村では、那由多は不吉なものとされ、忌み嫌われ、迫害を受ける』
『そんな…酷い』
早苗が口に手を当て、悲観な表情を浮かべた
真冬は、煙草の火を消すと再び話し出した
『両親が他界した後、それに一番最初に気付いたのは、祖母だった。祖母は、村人に知られる前に、私を遠い親戚へと送ったんだ。そして、今後…村と関わり合いを持たせてはならないと、私の義理の両親にそう告げた』
そうか…だから、小春さんの存在を知らなかったのか…
関根クンが話した
『なるほどだおw理由は解ったおw君が話したかったのは、それだけなのかお?w』
真冬は、全員を見渡し視線を送ると、少し間を置いて話した
『いや。私が話したかった事は……』
そこに居る全員が、真冬の次の言葉に固唾を飲んだ
そして、真冬は、信じがたい事を口にした
『姉は…生きている…』