Kimさんとモバ友になろう!
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- 2011/6/5 2:23
- 6mgのプライド
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- 実に6ヵ月ぶりの
日記と言うことでお久しぶり
急に日記など
書いてみようかな…と
思いついたのも
今日の何気ない出来事が…
ことの始まりは
今日の仕事帰り
駅まで向かう途中に
喫煙所があるわけで…
土曜日ともなると
ビジネス街はひっそり
5㍍先の景色まで
見えるような殺風景な
雰囲気…
そこで呆然と立ち尽くし
煙草をふかしてると
背後から声が…
『お兄さん…1本下さい…』
その声の発信元は
何処から?
…と言う位
蚊の泣くような小さな
声は一瞬で街の
雑踏にかき消された
ふと振り向くと
70歳位の老婆が
小さく立っていた
普通なら惜しみなく
1本差し出す所だが
生憎…最後の1本に
火を付けた自分と
してはこれはどうにも ならない状況だと…
『お婆ちゃん…』
『1本しかないんだよ』
そんな応対に老婆は
『吸い殻少し下さい…』
思わず『はぁ~?!』
一瞬…耳を疑ったのと くわえてる煙草を
差し出す恥ずかしさが
思わず強い口調に
なってしまった…
『お婆ちゃん…』
『それはみっともないでしょう…』
それでも老婆は
同じ言葉を繰り返す
『吸い殻下さいな…』
そこにはプライドと
言う言葉の
影も形もなかった…
…と同時に
『プライド…』
と言う言葉の意味を
気づかされようと
していた…
今の自分は
その『プライド』と
いう言葉に
変に振り回されているだけかと…
そんな人達に
優しく接することが
みっともないとでも
思っている
勘違いの
『プライド』なんだろうと……
今の日本の姿は
自分たちの未来の
姿かもしれない…
もしかしたら
今よりももっと
悪い状況かも
しれないと思った時…
思わず…
口に出た
『お婆ちゃん…』
『そっかぁ…』
『チョット待ってて』
次の瞬間…
何の躊躇いもなく
駅前のキヨスクで
1箱手にした自分がいた
そして
喫煙所に佇む
老婆に差し出した
『お婆ちゃん…』
『間違えて2箱買ったから…』
箱を間に挟んで
繋がる差し出す手と
受け取る手…
老婆は何度も何度も
頭を下げて
駅に向かう自分の
背中を見送ってくれた
たかが煙草…
されど煙草…
だけど…その1箱は
それは…
今日までの日本を
支えて来た敬意と
大先輩に対しての
ささやかな
贈り物としての気持ちで…
by Kim
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