hiroさんとモバ友になろう!
日記・サークル・友達・楽しみいっぱい!
-
- 2011/1/12 4:09
- あの日から10年。②
-
- コメント(1)
- 閲覧(71)
-
-
- (12月26日の日記の続きです)
年末年始の休暇も終わり、またいつものように電車で会社に向かう、ありふれた日常生活が始まった。
こんな年末年始になるとは。
まだ心は1週間前にいる。
「時間よ止まれ」
そんなこと思ったの、何年ぶりだろう。
最近本気で恋愛してなかったんだと改めて気づく。
「離婚話をした」
そのメールにどれほど悩んだだろう。
1週間後、旦那との関係は「修復した」とメールがあった。
夢なんて見なきゃよかった。
夢は夢のままでよかったのに。
ずっと考えていた。
一生叶わないと思っていたことが現実になるかもしれない。
でも、自信が持てなかった。あれからお互い成長していても10年前に1年で別れたという関係。
「付き合っていたいけど、難しいかも」という10年前と同じ気持ち。
彼女との恋愛は、今となっては憧憬、現実逃避する場所、心の拠り所になっているだけなのかもしれない。それがこの恋愛のたどり着いた結論なのかもしれない。
そう思うと、
ようやく、前に進めそうな気がした。
ようやく、また本気で恋愛ができそうな気がした。
でも。
そんな思いは、彼女の涙や、懐かしい感触が打ち消した。
年も明けて落ち着いたころ、彼女を食事に誘った。
旦那との関係を聞いた。
「子供がいなかったら結婚一年目には離婚してたと思う」と。あとは家族の話や最近の話、仕事の話をした。
終電がなくなり、家の近くまで車で送っていった。
車の中で、付き合っていた頃の話をした。
デートした場所や思い出の出来事。
こういう時に限って、青信号が続く。
「どうして涙が出るんだろう」
いつの間にか、彼女は静かに泣いていた。
「このあたりでいいよ」
車を停め、涙を拭う彼女を抱き寄せた。。。
葛藤。感情。欲望。旦那。街灯。午前2時。
どうして車を降りる時に腕をつかめなかったのだろう。
どうして「好きだ」と一言言えなかったのだろう。
足りなかったのは勇気か覚悟か。考える時間は十分あったはずなのに。
彼女は車を降り、僕の知ることのできない日常へ戻っていった。
僕も彼女の知らない日常へと車を走らせた。
- (12月26日の日記の続きです)