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- 2013/11/18 9:20
- 大歩危
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春は新緑、夏は陽光にきらめく川面。
そして、今の季節は鮮やかに色づく深山の紅葉。
吉野川を挟んで奇岩が続く三好市の大歩危峡は、さまざまな表情を持つ。
風を受けて遊覧船から景色を眺めればきっと心が癒やされるだろう。
その大歩危が国の天然記念物に指定される見通しになった。
地質鉱物の分野では、阿波市の「阿波の土柱」などに次いで県内で4件目となる。
これを弾みに、地域の魅力をさらに磨いてほしい。
指定されるのは、渓谷の「三波川変成岩」といわれる岩が、日本列島の成り立ちを知る上で学術的に貴重と評価されたからだ。
簡単に言えば、岩石や、地形ができた過程が全国的に珍しいということである。
三好を含む県西部2市2町は「にし阿波~剣山・吉野川観光圏」として観光庁に認定され、滞在型観光に力を入れている。
妖怪を生かした地域づくりや吉野川を下るラフティングなど、大歩危周辺も元気だ。
遊覧船の発着場近くには「岩に題す 天下第一 歩危の秋」の句碑が立つ。
関東大震災で壊滅した東京の復興を内務相として主導した後藤新平の句である。
震災の14年前の1909年に訪れ、美しさに打たれて詠んだという。
あまり知られていないが、60年代には下流の小歩危にダム建設計画が持ち上がり、住民の反対で中止になった歴史もある。
先人が称賛し、守ってきた故郷の景観を大切に残していきたいと思う。
(灯澄)