一華さんとモバ友になろう！
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- 2013/12/29 20:37
- 甘美 （サンプル）
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卯木 千景
── ……ん？何でここにいるかって……今日残業って言ってたから。来て欲しいのかと思ったんだけど………違った？
（つい最近まで独りで生きていくと決めていたのに、今では周りに仲間を抱え、大切な彼女まで出来てしまった。そんなつもりはなかったのに。でも一度守ると決めた、もう違えないと決めたから。残業が長引きそうだと連絡を入れて来た彼女のため、終業後車を飛ばして彼女の元へ向かった。会社からふらふらと出て来た彼女の前で車を停めて窓を開ければぽかんとした顔が目に入る、驚いた顔も可愛らしい ── そう思うなんて、己も随分と毒されたものだ。いや、絆されたと言うべきか。首を傾げ意地悪な質問をする、でも返答は予想とは違った素直なもの。頷く彼女は相当疲れているのだろう、助手席の扉を開けると彼女を乗せてゆっくりと走り出した。はてさて真っ直ぐ帰ろうか、それとも ── ？彼女の要望に応えよう、何方にせよ彼女と共に居られるのなら己は構わないのだから）
そう、……どうする？普通に寮に帰っても良いし、寄り道しても良い。金曜日、だからね。明日が休みなら少しは羽目を外してもいいんじゃない？俺は………そうだな。このままふたりで、誰の目も届かない場所まで行きたい。……って言ったら、どうする？
