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    • 2014/12/6 11:10
    • 君はチーズで僕はハム(前半)
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    • ふと目が覚めた早朝。
      二人分の体温でぬくもりの溢れたベット。

      まだ起きるには早いかな。
      僕は君のおでこに口付けて、抱きよせて髪を撫でる。

      おいしそうだねー、と君が寝言をつぶやく。
      どんな夢を見ているのだろうか?
      愛らしさに胸がほっこりしてしまった。

      君の体温、寝息のリズム。
      愛しさと安心感に包まれながら、
      僕は目を閉じてぬくもりの中、再び眠りについた。



      光の窓辺、差し込む日差し。
      およそ正午には陽射しがベットを照らす部屋。

      眩しさに目を覚ませば一人のベット。
      君が見当たらなくて僕は「?」を浮かべる。
      とりあえず携帯に手をのばすも、これといったメールは無い。


      少し寝過ぎたお昼前、僕は体をのばして起き上がる。

      コーヒーをいれよう、お湯を沸かさなくちゃ。



      お、やっと起きた?

      薄手のコートに身を包んだ君が帰ってきた。


      おはよう、どこに言ってたの?

      食べるものが無かったからスーパーに行ってきたの。
      マフィンを買ってきたんだけど、チーズとハムで良い?

      うん、お願いします。



      君はマフィンに熱を通しながら楽しそうに鼻唄を。

      少食の君は二枚、大食いな僕のは四枚のマフィン。

      表面がカリカリになってきたところでチーズとハムをはさんで君が微笑んだ。


      君がキッチンに立つと良い匂いがする。
      やさしい匂い。

      うっすらと君は笑顔。
      愛らしくて綺麗な、すっぴんの笑顔。
      笑顔は最高のお洒落だって言うよね。

      僕は激しく同意する。



      窓辺からあたたかな陽射し、やんわりと眩しくて。
      良い天気だ。

      僕が体を起こしてほうけていると、
      お待たせ。とマフィンサンドとコーヒーを持って君がベットに腰掛ける。


      はい、どうぞ。

      ありがとう。
      とキスをすれば照れ臭そうに君が微笑んで言う。

      さあさ、冷めない内に食べましょうと。


      あたたかくてやさしい味がするのは隠し味の愛情。


      何もしてくれなくても良い。
      だけど君が笑顔で僕のために何かしてくれると素直に嬉しい。
      たまらなく嬉しいんだ。



      今日は君も僕も休み。
      のんびりと過ごしたいけれど、
      マフィンを食べる君の横顔がまた可愛らしい。


      ん?なあに?

      ん、いや、なんでもない。


      今日も良い一日になりそうだ、マフィンが美味しい。


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