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- 2012/9/4 17:31
- 伝説の「鮫島事件」再考 その8
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- その後も。
自分は依然として、鮫島事件を追っていた。
気分はもう、「時効直前の事件を洗い直す、定年間近の刑事」である
何とかしたい。
何の為に?
誰の為に?
理由は、分からない。
ただ、このまま自分の中で、未消化のまま中座されているのが、嫌だった。
考えてみる。
そもそも。
「鮫島事件」とは。
「フィクション」である
従って。
「真相」などと言うものは、そもそも「存在しない」。
それを大前提に、考えてみた。
『鮫島事件はフィクションであり、良くある「都市伝説」の一つに過ぎない。しかし、数多の都市伝説がやがて風化し、人々の記憶から消えてゆくのに対し、鮫島事件は決して風化しない。それは、事件そのものはフィクションでも、事件のベースとなった出来事が、必ず存在するからである。鮫島事件の持つリアリティー、自称関係者の証言が生々しいのは、それ故である。』
ここまでは良い。
自分の中で争点となっていたのが、前出「G」氏の存在である。
「G」氏は、実に巧みにスレの流れを、コントロールしていた。
で、その彼の、突然の失踪。
この、余りにも意図的なシナリオに、自分は何かしら「不自然さ」を、感じていた。
そして、失踪後に遺された、長文の書き込み。
全ては「計算の上」に、仕組まれていたのでは、ないだろうか?
「鮫島事件」を、「あえて未解決のまま、多くの読者の想像に委ねるため」に。
だとすれば。
「G」氏は失踪したのでも、謀殺されたのでもなく、ただ「解答を書かなかった」だけである。そして、その解答は読者の数だけ、無数に存在するに違いない。
書き込み後、直ぐに削除された、長文のメッセージ。
あれは実は、「G」氏の自演だったのではないか?と考えている。
閑話休題。
鮫島事件について、自分なりに「事件簿」のようなモノを纏めていた、ある日のこと。
いつもたむろしている「おもちゃ板」で、気になる書き込みを発見した。
普通は「名無し」さんだが、「コテハン」を名乗っている。
名前は。
「G・レストレード」。
気になる書き込みは、以下のように綴られていた。
:「若い人達は馴染みが無いとは思いますが、毎年この時期になると、思い出しますね。伝説の『鮫島事件』を。」
暑い盛りの夜の事だった。
続く
- その後も。