猫派さんの日記

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- 2012/3/11 21:27
- あれから…
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- ①②は繋がってます…
  
  『ﾘﾝｸ:あれから一年…①/猫派』
  
  『ﾘﾝｸ:②/猫派』
  
  ｢今、避難所にいた。
  無事だよ｣
  
  これが家族に送った最後のMELL。
  次の日からは圏外になって…全く安否がわからない
  
  新聞だけが情報収集の道具
  人生初、新聞というものを真剣に読みました
  
  被害状況、地元のようす、隅から隅を見ていきながら家が流されたことを新聞でカラーつき写真で見ました
  
  ショックでした、信じられなかった
  
  その後、私の母の兄が迎えに来てくれて地元に戻りました
  
  見慣れた風景がなくなってた
  
  こ・こ・は・ど・こ・？
  
  記憶喪失になった記憶はない、目に写る景色が信じられなくて吐き気がした
  
  自分の家も通りかかった…でも地面が削られて近づけなかった
  
  家が目の前にあるのに帰れない
  ただいまーって家に入れない
  
  しばらくして瓦礫の片付けが始まった頃、私は危険だからいくなよと言われていたが自宅に向かった
  
  鍵も一応持っていった。
  
  いつもなら、建物がたくさんあったため自宅は見えなかったのに…障害物なしで見えたんだ…
  
  瓦礫の山を道にして自宅に向かった階段や渡り廊下にタンスや木材が引っ掛かってたから潜ったりして家にいった
  
  鍵、必要なかった。
  戸締まりはいつも心がけてたのに、扉開いてた
  
  がら空きだった。
  
  自室に一番先に向かった。
  
  なにか一つでもあるだろうって思って…でもなかったんだ。
  全くなにもなかったの
  
  自室にあったテレビもコンポもタンスも引っ越したときに記念で買った時計も…、
  卒業アルバムもなかったんだ
  
  全部持ってかれたの。
  
  一瞬のうちに…長い時間かけて集めてきた思い出も全部…
  
  ここまで読んでくれたかた
  
  何でもないようなこと、それが一番幸せなんだと思う
  
  帰る家があって、家族がいて、一人暮らししてる人でも両親がいる。
  ただいまーって言える家や一緒に笑って泣ける仲間がいる
  
  そんな環境が何気ないことが幸せなんだと思います