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- 2011/8/16 22:41
- 小説"「ナトリウム塩分事件」
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突然だが主人公の紹介
彼女の名前は塩美。
ラーメン業界では知らない人は知らないと言う
ツワモノのラーメン好きである。
その日、塩美が訪れたのは、自宅から徒歩328歩の場所に最近オープンしたばかりのラーメン店だった。
『ガラガラ……』
入口の戸を開ける音である。
店主「いらっしゃいませ~」
『ンガラガラ……』
しつこいようだが入口の戸を閉める音である。
『…タン。』
塩美の手により、入口の戸がしっかりと閉められた。
店内には塩美以外に客はいない。
店内に緊迫した空気が漂う。
見つめ合う店主と塩美。
二人の間には何時しか愛が
生まれない
カウンターの右から3番目の席に座る塩美。ちなみにこの店にはカウンター席しか無く、席数は3つだ。
店主「ご注文は」
塩美「あの、メニューは」
店主「メニューは1つしか無いんで」
塩美「ラーメン1本なんですね、何ラーメンですか」
店主「サッパリ1番の塩味です」
塩美「えっあ
あの~
1杯いくらなんですか
」
店主「850円です」
塩美「…………」
店主「どうされました御気分でも
」
塩美「い、いえまあ、
駅前だし、席料とかね茹でたりとかの手間賃もありますからね
」
店主「え茹でるんですか
」
塩美「へ」
店主「めんどくさいじゃないですか」
塩美「えじゃあ、どうやって食べ…」
店主「当店では素材そのままの味を味わって頂くために、そのまま麺に粉末調味料をかけて食べて頂きます」
塩美「まぁ、お皿とか使えば洗う手間とかで850円ですよねぇ」
店主「お皿」
塩美「い、いえ何でもないです
」
こだわりの1品を注文した塩美が待つ事10秒。
目の前に袋に入ったままのインスタントラーメンが差し出された
塩美にはもう、この世の中に怖い物は何も無かった。
おもむろにインスタントラーメンの袋を開けると、粉末調味料を取り出し、その封を開けてラーメンの袋の中へかけ入れる。
再びラーメンの袋の開けた部分を小さな手でしっかりと閉じ、シャカシャカポテトの如く縦に振り始めた。
ラーメン袋をひとしきり振り終えた塩美は、
袋から麺を3分の1ほど
出し、麺にかぶりつくのであった。
続く……わけ無いわな