遊羅さんとモバ友になろう!
日記・サークル・友達・楽しみいっぱい!
-
- 2014/3/3 0:38
- あの子が死んだ。
-
- コメント(1)
- 閲覧(16)
-
-
猫が死んだ。
私が仕事している間に。
私が、仕事なんかしてたから、猫が、死んだ。
分かってたんだ。
具合が悪いことも。
恐らく今日が最期だろうとも。
分かってたんだ。
それなのに。それなのに私は、馬鹿の一つ覚えみたいに、何一つ変わらない1日を演じ続けたんだ。何も変わらないように生きてたんだ。
部屋に入って、寝床を覗いて。
いない、という失望を確認して。
のたうち回っただろう後の、散らかったカーペットの上に屈み込んで。
予想をしながらベッドの下を覗いて。
冷たくなったあの子を見つけた。
死後硬直で固くなった前肢を引きずり出して、汚物と吐瀉物にまみれた体を抱き締めた。何の意味もない涙を流して、何の意味もない言い訳を頭の中に広げて、何の意味もない悲しみに浸かって。
どんな理由も意味がない。
何もかも無意味に成り下がった。
死んでしまったのだから。
もう決して届かない。
死は喪失だ。無だ。
私が何を何千回思った所で自己満足の為の自慰行為でしかない。私があの子を、見殺しにした事実は何一つ変わらない。
それでも。
それでも私はあの子を湯で洗い。
いい匂いの石鹸で洗い。
ドライヤーで乾かして。
籠にタオルケットを敷いて。
柔らかくした体を寝かせて。
花屋から買った花を敷き詰めて。
火葬場へと送り。
その骨を拾い。
帰ってくるのだろう。
自分の溜飲を下げるために。
私は、なんだって此処に居るんだろう。
なんで私が、生きているんだろう。