床下土竜さんとモバ友になろう!
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- 2013/10/25 3:57
- それでも僕は憧れる
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- 僕は牛や豚を絞めて肉にする、そんな下品なことを生業とする労働者。
絞めるといっても、慣れてしまえば大したものではない。でっかい包丁でグサリと一突き、たちまち彼らは死んでしまう。包丁には毒が塗ってあるのだ。
だから、作業は極めて単調。コンベアに乗った豚や牛が等間隔で流れて来る。僕はそれらに等速で太刀を加える。
ブゥーン、ぐさっ。ブゥーン、ぐさっ。
一日の労働は朝8時に始まって、夕方の5時に終わる。ここで働く人はみんな同じ宿舎に住み、同じ飯を食う。宿舎から仕事場は歩いて通えるから、早起きする必要もない。
昼休みは12時に入る。その他、タバコの休憩が午前と午後に一回ずつ。
仕事中、会話はほとんどない。そりゃそうだ、牛や豚の悲鳴がうるさいんだもの。
ここに来てからずいぶん経つが、僕は何頭の牛や豚を殺してきたんだろう。もう数なんてどうでもよくなってきた。
ブゥーン、ぐさっ。ブゥーン、ぐさっ。
決して気持ちいい作業ではない。かといって、やめたいわけでもない。食べていけるだけのお金は貰える。仕事は定時に必ず終わるので自由時間も豊富だ。仕事終わりに仲間と一杯やるのも楽しい。
- 僕は牛や豚を絞めて肉にする、そんな下品なことを生業とする労働者。