妖牙さんとモバ友になろう!
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- 2007/3/14 0:26
物語
~第二章~今、ほしいもの
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- ③月⑦日卒業式があった。
前日の事の影響か僕は式の最中、彼女(あの子)のことしか考えていなかった。
気付けば〔卒業式の歌合唱〕になっていた。
気持ちが入らない。
この気持ちを振り切ろうと最後の【夢をあきらめないで】を熱唱した。
見送りの時、先輩方が来るまで時間があった。
その時間、僕は彼女をずっと見ていた。
卒業式が終わり片付けをすることになった。
運が悪いことに、①組と②組だけで片付けをすることになった。
他の組は、足早に帰っていった。
彼女も帰っていった。
本当は式の後に一緒に帰ろっかなぁと思っていたけど見事に打ち砕かれた。
その日の夜、本屋にいったら見慣れた顔があった。
彼女だった。
嬉しかった。
でも、声をかけることができなかった。
『畜生』と、心の中で叫んだ。
チャンスをものにできなかった自分にムカついた。
《たった一言だけなのに ただ好きという ことばだけが
君に伝えられずにいるのは
本当に大好きだから
ただ僕は いつも 君のそばで
見守っているから》
この曲(Gackt/ピース)を聴いて、歌って感動した。
涙ぐんだ。
今の自分と同じ状況だからだ。
こんなに一人の子に一途になったことは生まれて初めてだった。
次の日から、彼女に放課後よく逢うようになった。
③月①②日ユニーで彼女に逢った。
今度は目と目があった。
でも、声をかけることができなかった。
なんで?
なんで僕は、声をかけれなかったのだろう?
同じ過ちを繰り返すなんて。
翌日③月①③日
いつも通り彼女を見かけて、
いつも通り「可愛いなぁ」と想い、
いつも通り一日が過ぎていく。
そんな日々に嫌気がさす。
日を重ねていくにつれ、自分が嫌いになる。
彼女が僕のことを好きかどうか分からない。
だから、気持ちを伝えることができないんだ。
フラれるのが恐いから。
でも僕は彼女がほしいのではない。
居場所がほしいだけ。
今の僕には何処にも居場所がない。
だから、学校でも浮いている。
今は、居場所がほしい。
~END~
- ③月⑦日卒業式があった。