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    • 2013/6/18 16:43
    • 緋王[鬼遊院 千早]【過去・四】
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    •  千早が緋王の元を訪れなくなってまた数年経った頃、世話係が千早から一通だけ手紙を預かってきた。
       手紙の内容は鬼遊院家が契約している隷獣である焔鼬達に対する非道の謝罪と、緋王を含めた焔鼬達の解放を決意した内容だった。
       一族を裏切って焔鼬達の為に事を起こそうとしているのは明白で、それから数日経たない間に鬼遊院家で事件が頻発するようになった。
       鬼遊院家の結界が破れ今まで恨みを買っていた妖怪から度々襲撃を受け、死傷者もでているようで、次期に滅ぶのではないかと世話係が言っていた。

       鬼遊院家の崩壊が始まり緋王を捕らえていた結界も綻び始め、世話係が脱出するように説得を始めた頃、とうとう屋敷にまで入り込んだ妖怪が怒りで我を忘れ暴走した状態で緋王達に襲いかかった。
       それを助けたのは誰の血かもわからないほど血を浴びた千早が手にした愛刀で妖怪を切り捨てた。
       あんなに誰かを傷つけること嫌っていた千早とは別人な風貌で、緋王の結界も緩んでいたとは強固だったはずの結界を容易く破壊した。
       千早は他の焔鼬達は既に逃がし、もうすぐ鬼遊院家も終わること他人事のように話し、緋王達にもすぐに逃げるように言い、最期の別れのように謝罪した後、緋王に母:灰那の形見である真っ白なあの着物を渡した。
       それ以上言葉を返さず立ち去ろうとした千早に、また何処からか暴走した妖怪が襲い掛かろうとし、それを見た緋王は咄嗟に千早を助けようとしたが、逆にその事にすぐに気付いた千早が緋王の身代りとなった。
       緋王は何故千早を助けようとしたのか自分で理由は分からないまま、千早が息絶えるまで支えた腕を離すことも出来なかった。

       世話係が声を掛けるまで呆然としていたが、千早を殺した妖怪が再び襲ってきた頃には我に返り、千早の刀で切り捨て焼き払った。
       千早の遺体をこのまま捨て置けばさっきのような下等な妖怪に食われると思い、それを良しとしなかった緋王は誰にも渡すまいとその血肉を骨すら残さず喰い尽くした。
       その後、鬼遊院家の屋敷を焼き払い、土地を後にする緋王の髪は、雪のように真っ白な髪ではなく日向のように輝く金糸雀色の髪となっていた理由は緋王だけの秘め事だ。


      続きemoji『リンク:緋王【過去・五】』

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