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    • 2013/6/18 16:42
    • 緋王[鬼遊院 千早]【過去・五】
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    •  人目を避けて生きるような事は性に合わず、他の同胞とは離れ世話係と共に人の世で“鬼遊院千早”として勝手気ままな生活を送っていた。
       何故“千早”の名前を名乗っているのか単純な理由で、本当の名を信頼もできない者に名乗りたくはなく、咄嗟に思い付いて出たのが千早の名前だった。

       そんな人に混じって生活しているある日、一体の人形に目が止まり、珍しく興味が湧き、作った人間をあの手この手を使って探し出した。
       人形師“松本吉一郎”としてそれなりに有名だったが職人気質で他人と接触の嫌っていたせいで所在を知る者は少なく、屋敷を見つけ出すのに時間は掛かったが、ようやく見つけ出した。
       見つけ出して勝手に屋敷を出入りし始めた緋王に対し、始めは怒鳴って追い出そうとしていたが、そんなことなどお構い無しで興味深く観察している緋王にやがて諦めたのか怒鳴り散らすことはなくなった。
       緋王は人形作りを端から見れば熱心に見ていたようで、趣味と称して真似事で人形作り始め、弟子を取らないと言っていた頑固じいさんの方から少しずつ緋王に教えていくようになり、いつしか本格的な人形作りまで始めていた。
       時には二人で時には一人でやらせる、そんな独りの老人と一匹の妖怪の生活がじいさんが死ぬまで続いた。
       世話係も一緒にいたので正確に言えば三人(?)で生活していた。
       いつの間にか一緒に暮らしていた間に、松本喜一郎の人形作りの技術は、喜一郎が死ぬ前にほぼ全て緋王に受け継がれていた。

       “松本吉一郎”の唯一の弟子として緋王もすぐに目に止まり、表には顔は出さず人形の引き渡しと販売は人に任せ、自分は趣味として人形作りに没頭し続けた。
       人形作りの依頼が増え、趣味でやっている緋王としては迷惑な話で逃げるように遊郭へ入り浸ることが増える。
       けれどその遊郭の遊女達を創作対象に“生き人形”とも賞される人形を作り上げ、ますます人形の価値は上がったらしく、依頼もさらに増えるばかりだった。
       うんざりいながらも、人形作りをやめることはなく、今も創作活動を続けている。
       現在、人形師“鬼遊院千早”の名が通り始め、彼の作る人形に魅入られた者は魂を奪われると称されほど評判が広まりつつあった。


      戻るemoji『リンク:緋王[鬼遊院千早]』

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