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    • 2013/6/18 16:41
    • 緋王[鬼遊院 千早]【過去・三】
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    •  自分の母である灰那を死なせた責を負って鬼遊院家に幽閉されることを良しとした緋王は、緋王を脱獄させて再起しようとする同胞をなだめ、鈴鹿との約束を母の為にも律儀に守り通そうとしていた。
       主の男の不快としか言えない仕打ちに耐え続けて数年経った頃、幽閉されている地下の座敷牢に主の男と世話係の同胞くらいしか来ない場所に一人の迷子が入り込んできた。
       名前は鬼遊院千早、主の男の孫で、鈴鹿と同じ金糸雀色の髪と琥珀色の瞳をした見るからに非力でお人好しで人懐こい男児だった。
       千早は好奇心の赴くまま緋王を質問責めにした挙げ句、一方的に話し掛け続け世話係に見付かって追い出されるまで緋王の元から離れなかった。
       それ以来どういう訳か千早は緋王になついてしまい、人の目を盗んでは緋王の元を訪れるようになったので、これを利用して緋王は暇潰しのための本やら千早がすすんで持ってくる物で退屈な時間を潰した。
       主の男は千早の勝手な行動をよく思っていないようだったが、黙認しているようで緋王の座敷牢に溜まっている物を見ても咎めるようなことはなかった。

       千早ももうすぐ成人する歳になり、陰陽師の仕事も既にやっているようだったが、祖父を始めとする一族の者とは意見の食い違いからよくもめているようだった。
       成人の儀を終えた千早がいつものように緋王の元を訪れた。
       祖父から送られた刀『天乃羽』を手にし、真新しい着物と羽織を身に纏って…。
       いつものように退屈そうな面倒臭そうな顔する緋王にまた話しを聞いてもらおうとしたが、その日は顔を見るなり表情を険しくした。
       緋王の異変の原因は、千早が着用している真っ白な着物、緋王にはそれが何かすぐにわかったからだった。
       間違いなく母の毛で織られたもので雪のように真っ白な美しい着物と成り果てていた。
       怒りを露にして怒鳴る緋王に千早は驚き、自分の着物が何でできているのか知り、緋王が牢に繋がれている本当の理由も、祖父がやった非道も知ることとなった。
       知らなかったこととはいえ、緋王を深く傷付けた思った千早はそれ以来、緋王の元を訪れることはなかった。


      続きemoji『リンク:緋王【過去・四】』

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