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    • 2018/7/1 19:05
    • 読書記録 No.106
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    • 『新選組の料理人』

      著:門井 慶喜(光文社)

      ……………………………………
      元治元年、御所にて長州藩と会津・桑名・薩摩藩の藩士たちが衝突した。いわゆる蛤御門の変である。その際の出火により、長屋を焼け出された菅沼鉢四郎は、鴨川のほとりで先に逃げたはずの妻子からの便りをただ待つ日々を過ごしていた。そんな時、被災者に対し、会津藩邸で炊き出しが行われると聞き行ってみると、まっていたのはまずい粥。作ったのは新選組隊士・原田左之助で――
      ……………………………………

      Amazonレビュー ☆×3.5(2)

      ねこレビュー ☆×3.7


      No.90と同じ作者さんの本です。今度は歴史モノ。

      たぶん今時なら同じ題材の小説がネットにゴロゴロしてそうだなぁと思いつつ読んだ。(検索はしてないけど)

      「料理人」とだいしておきながら任されるのは「賄方」なので、そこまで凝った料理はでてきません。
      主人公・鉢四郎が賄方という役目を通して新選組、特に原田とその家族との関わり、そして絶頂期からゆっくり下っていく隊の様子を描いていくのがメインになります。

      なので、ぶっちゃけ弁当を作っている説明こそあるが、後半は料理をしている様子は書かれません。
      最近はやりの料理モノ小説として求められると肩透かしをくらいます。

      本作は視点の中心をそんな下っていく新選組においているため、一冊通して「ままならぬ」姿が目に付きます。
      とくに中間管理職ポジになってしまった近藤勇の後半の落ち込みようは現代でも通じるところがあるだけに、余計哀れで仕方がない。
      (そん中でもぶれない土方さんは逆にやっぱすげぇなと感心する)

      原田の本心を知れば鉢四郎同様の心情に至らしめてしまう、読みやすい文章はベテランならでは。

      ただ、新選組の行き着く先はあまりにも有名であるがゆえに、ラストを屯所を大阪に移すところで終わらせてしまったのはどうだろう。
      「小説宝石」に連載していたものをまとめた本であるので、ページ数こそ限られているのは仕方がないが、やはりその先が見たくもあり、見たくなかったりもありで悩ましい。
      それが作者の腕によるものなのか、新選組の魅力によるものなのかはまだ私には判断し難いところだが。

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