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- 2009/11/12 16:18
- 振り向いたらあかん!
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ミンナの恐怖体験談 について:
- 11月も下旬になると、いきなり冬の足音が聞こえる。
塾の帰り道。
今、前を通過しつつある神社では、わずか三ヶ月前、お囃子が響き渡り、出店が軒を並べ、にぎやかに夏祭りがあった事など、まるで遠い昔の思い出のようだ。
いつもは、9時頃には塾も終わり、この道にさしかかる頃には人影も疎らにあるのだが、近づく模擬テストに向けて居残り、いつもより一時間も遅くなってしまった。
それにしても、この静けさはなんだ…
右手に見える神社は、遠い昔からあり、何でも、江戸時代末期あたりまでは、処刑された罪人の首をさらす場所としても使われたそうで、実際に鳥居をくぐって右手にある池のほとりには、いまだに首を突き刺したとされる鉄の杭が残っていて、杭を支える木台には、赤黒い鉄錆のシミがあり、まるで罪人の血液を含んでいるようにも見て取れる。
右手に神社、左には河川敷が道に並行していて、不気味な事この上ない…
やっと、自宅のある住宅地の灯りが疎らに見える場所にさしかかった時…
一瞬、右手後方から、お囃子の音が聞こえたような??
恐々、振り向いて見るが、この季節のこの時間、そんな事はあり得ない。
空耳とばかり、歩き始めた時、今まで風一つなかった淀んだ空気は、突然、顔色を変え、河川敷の枯れススキはしなりはじめ…
身体中に鳥肌が立ち
同時に
首筋に
匂いを含んだ なま暖かい
息が…
ギャ~!
痴漢
終
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