まくらの。さんとモバ友になろう!
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- 2011/9/19 22:52
- 夏が終わって、たったの5時間で秋も終わる
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「あー!それはそっちちがうのー!」
「あ、そうだったの?ごめんごめん」
「こっちなのー。あかいがいちばんうえ」
「へぇ……すごくかわいいねぇ……。よしっ、今夜は僕と一緒に寝ようか」
「こらてめー。うちの娘誘惑してんなよ」
後ろから鬼のような声がした。幸せな時間(例えば幼女との積み木遊びの時間)というものはすぐに過ぎてしまうものだ。
「いや、つい」
「ついじゃねーよ。娘から離れろ」
「かわいいって罪だよね……ほんと」
「犯罪者はあんただろロリコンが」
「この萌えっぷりは犯罪示唆だよ。とても君の子とは思えない。子供に遺伝子が全く伝わらないことってあるんだね」
「黙れ」彼女は僕にそう吐き捨て、娘に向かって笑みを浮かべ、甘い声を作る。「まぁたん、もうおねんねしよーか、おねんね」
「えー」萌えっ子は助けを求めるように僕を見つめた。「まだあそぶ……」
「じゃあお兄たんとおふとんの中で遊ぼうか」
「あんたは黙れまじで」鬼は僕を一喝してからまた甘い声になる。「あのおじさんは危ないからねー」
「お兄たんだよ」
「ほら、早く寝ないとあのおじさんがオバケ連れてくるよー」
「うぅ……」萌えっ子は僕を見る。
ああ。
ああああ。
どうしてくれようこの感情。
鬼が僕を睨む。ああもうこの萎えきゃらめ。
「ねるー」萌えっ子はそう言うとパタパタと窓に駆けて行き、空を見上げて、言った。
「おやすみなさい、おつきさま」
「おやすみなさい、まま、おじさん」
萌えっ子は隣の部屋に行った。
僕は震えが止まらなかった。
「何今の!?天使なの!?あの子、天使なのっ!?」
「……あんたまじで捕まれよ」
「かわい過ぎない?やばいよ!やばいって!」
「私の子だからね」彼女は鼻から息を漏らした。「でも正直、子供見てたらショック受けること、多い。ああ、私にもこんな純粋な時期あったんだろなーって」
「ないよ。君に限っては、絶対にない」
「あるよ。あったよ」
「僕は信じないね。断固として」
「子供見てたら、ほんと思う。ああ、こうあるべきなんだよなーって。純粋って、何も疑わないって、大事なことのはずなのになーって。でも実際、生きてけないもんね、そんなんじゃ。理想と現実の違いっての?その上での理想の美しさっての?学ばされるよ」
「……ちびっこ先生」
「あんたみたいなのがいるから親は心配なんだよ」