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    • 2015/12/13 19:37
    • 九十九神が宿った玉手箱
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    • 思えば今から六年前。仕事柄(趣味兼)、寺めぐりをしていたときに偶然迷い込んだ場所で、偶然見つけた木の箱からはじまった気がする。
      玉手箱?舌切り雀?…子取り箱??
      箱自体はシンプルだけど、思考は段々、ちょっと怖い方向に行くほど、使いこまれたであろう表面の木の風合いが神々しさと歴史を物語る。そんな箱が大小二つあった。
      私はどうしても気になり、恐る恐る(ワクワク半分に)でも小心者なので、小さい方を開けてみる。
      中には、買うと高価であろう絹の糸。それも凄い色数が入ってた。
      下の引き出し。
      開けてみると刀のツバやら、オパールのブローチ、天皇云々とかかれた漆塗の扇子、赤十字軍のバッチやら他…。
      使っていた人の歴史が詰まっていて夢中になってしまった。
      歴史的にも、このまま雨風うたれてなくなってしまうには惜しい品。捨て置かれたそれのまわりを見渡してみる。民家は遠くのほうにひとつ。とりあえず、箱のことを訊ねてみようと思い、その民家に向かった。
      「すいませーん」
      チャイムがなかったので戸を叩き何度か呼んだら女の人が怪訝そうな顔だけ縁側の窓から出した。
      「箱が置いてあったんですが見覚えありませんか?」
      「ああ、それ捨てたんだけど。あそこ表示ないけどごみ捨て場で別に不法投棄じゃないから」
      「じゃあ、いただいてもいいですか?」
      「え…別にいいけどそんなもんなにに使うの?笑」
      女の人は、厄介なごみとしてそれを見ている風だった。
      きっと嫁姑問題でもあってせいせいするから捨てたのだろうと、勝手に想像して、私は小さいほうの木の箱をもらって帰った。大きいほうは結局、何か勇気がなくて触れなかった。
      私は、中身が欲しいと言うより、大きいほうを管理する勇気がなかった。ふと、子供のとき両親とデパートに行く途中、道路脇に捨てられていた仔犬たちを思い出した。円らな瞳でしっぽを降っていた。神にも近いその姿を誰も気づかない。私は無力で愚かな自分を責めながら仔犬が見えなくなるまで戒めとしてその姿を車の中から見ていた。涙が流れた。運転していた両親に楽しい気分を壊すなと怒られた。そんなことを思い出した。大きいほうの九十九神様ごめんなさい。あなたを活用する力ない私は、まだ無力です。続く

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