Re:STANさんとモバ友になろう!
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- 2011/3/5 13:29
- 勝手(仮)【練習用】4
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- 目の前に、一人の男が立っている。
対峙する雄次郎は、既に野太刀の鞘を払っていた。
気を、全くと言っていいほど放っていなかった。男は、居合を遣う。
雄次郎は、正眼に構え、踏み込む機会を伺っていた。しかし、踏み込む隙が、全く見当たらない。
ただ、立っているだけの相手が、ここまで強いということを雄次郎は知らなかった。気を読むことが出来なければ、攻めることも守ることも出来ない。
気ではない、何かが雄次郎を打った。咄嗟に、跳躍した。後方への跳躍。そこに、溜めていた力の全てを注いだ。躱したあとに、猛烈な気が過ぎていくのを感じた。
左腕から、血が溢れ出した。完全に、躱し切れてはいなかった。まだ、刀を握ることは出来る。しかし、着実に血は滴り落ちていく。
すぐに、血溜りが出来た。血が、流れ落ちる度に生命力を奪われていくのを感じた。
男は、また、立っていた。時間だけが過ぎていく。
男を斬るのが先か、血が尽きるのが先か。雄次郎の頭の中には、それだけがあった。
斬撃は、いつ来るか全くわからない。躱したあとに、気が過ぎていくのを感じたのだ。そんなものに、反応出来るわけがない。
既に、視界が霞み始めている。
しかし、焦って打ち込むわけにはいかなかった。そうなれば、相手の思うつぼだ。
雄次郎は、渾身の気を放った。気を放っていないのであれば、放たせればいい。相手から、気を感じ始めた。しかし、雄次郎の気が照り返って来ているだけだ。
じり、と足の指で土を掻いた。 そして、潮合いを待たずして突きを放った。元々、気を放っていない相手だ。潮合いもなにも、あったものではなかった。
長刀の剣尖が、真直に延びていく。相手の剣が抜かれるのを感じた。しかしそれよりも先に、雄次郎の突きが相手の喉へと突き刺さる。
渾身の気から放たれた長刀の突きは、一撃必殺の剣となった。
相手が絶命する寸前、身の毛のよだつような気を感じた。こんなにも、気を溜め込んでいたのか。
それでも、立合を制したのは私だ。思うと、草むらから鞘を拾い、その場から去っていった。
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一個前のやつ。『リンク:勝手(仮)【練習用】3/Re:フタシカナココロ』
保存メール内にお粗末な状態で保存されていたので仕上げてみました。もっと勉強しなければ。
今日は飲み会です。恒例の深夜カラオケも。楽しんできます。
- 目の前に、一人の男が立っている。