犬(善)さんとモバ友になろう!
日記・サークル・友達・楽しみいっぱい!
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- 2009/4/12 20:36
- 汗
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- ジリジリと照らす太陽の下、俺たちは草原を歩いていた。
一緒に歩いてきたヒロ(水嶋)もすごく疲れた顔をしている。
俺「少し休もうか?」
ヒロ「いや、いこうぜ。もうすぐなんだろ。目的の町はさ。」
ヒロの顔色は良くない。目的の町は近いといっても、20kmはある。水分をとらずに歩ける距離じゃない。
俺「水くらい飲めよ。一口くらいしか入ってないだろうけどさ」
ヒロ「いいのか!?」
ヒロは今から一時間ほど前にスポーツドリンクのCMが来たら俺はこう飲むというのを説明するために水をほとんど飲み干していた。
なんならその説明をしたいがために500mlペットボトルしかもって来てなかった。
水をゴクゴクと飲むヒロを見ながら、最後の水がなくなるのを見ていた。
俺「ここからは気力勝負だな」
ヒロ「あぁ。夕日が沈むまでに町に着こう」
歩き始めた僕らの後ろから何やら音がする。
俺「もしかして車の音じゃないか!?」
ヒロ「本当だ!車だよ!」
僕らが必死で車にアピールしていると、目の前に泥で汚れたジープが止まった。
助かった。俺たちはなんとか町に着ける。安心した俺たちの前に泥で汚れたジープには似合わない華奢な女性が降りて来た。
俺「次の町まで僕らを乗せてくれませんか!」
女「・・・」
ヒロ「なんでもしますから!」
女「マジで!?」
ヒロを見たとき女性の目の色が変わったのには気付いたが、まさかここまで露骨だとは思わなかった。
すぐさま女性はヒロの手をとり助手席に乗せた。
困惑する俺。
ヒロは必死で女性に俺を乗せるように言っている。
ヒロの言葉もむなしく、車は出発してしまった。
出発する直前に「キモい汗かきは無理」と少し聴こえた。
怒りを胸に俺は一人で歩き出した。途中いろいろありながらも、なんとか五時間後、町に到着。
町の入り口では申し訳なさそうな顔をしたヒロが待っていた。
ヒロ「ごめんな・・・」
俺「あー、いーよ。お前のせいじゃない。」
ちょっとイライラから抜け出せない口調で話す俺にヒロはうなだれている。宿を探そうと歩きはじめた時に、ヒロは思いついたような顔で俺の肩を掴んだ。
ヒロ「これ。すごいだろ」ヒロの手には札束が握られていた。
俺「これどうしたんだ!?」
ヒロ「俺の汗を俺のペットボトルに入れてくれって言われたから、Tシャツ絞って入れたらこれを渡されたんだ!」
イケメンしね!!
- ジリジリと照らす太陽の下、俺たちは草原を歩いていた。