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- 2014/2/27 21:18
- 浅田真央が手に入れたもの
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オリンピックの興奮も漸く落ち着いて、飽きやすいマスコミの媒体から浅田真央の名前が次第に小さくなっていく…。
そんな今だからこそ、冷静にあの日起きたことを思い返すことができる。
浅田真央が団体戦で崩した調子を整える為に、一時的に出国して出掛けたアルメニアの施設は目を覆いたくなるほど酷かった事や、練習場に便宜を図ってくれようとしたロシアコーチの申し出を、あろうことかスケート連盟が断っていた事なども記事に出ていた。
彼女にとって、一体誰が味方で誰が敵だったのだろうか?
色んな不安が拭えないまま挑んだかも知れないSPで高得点が出せる程、オリンピックは甘くない。
いや、正しい表現でいうとオリンピックなんて、そんなに正義のある大会ではないと言うことだ。
ある国のネットでは、採点競技には予め開催国の選手に金メダルを与えて、他国の選手が銀と銅を争えば良いとあった。その意見に多くの人が賛成している。
日本でも各都道府県持ち回りの国体では、必ず開催地が総合優勝している。
国体もオリンピックもお祭りなんだと~つくづく思い知らされる大会だった。
選手にとって苛酷だが、採点競技というのは、長い時間をかけて積み重ねた気の遠くなる程の膨大な努力を、ほんの一時のブームや勢いが簡単に蹂躙してしまう理不尽さを孕んでいる。
あの日、浅田真央は泣いた…。不甲斐ない演技だった前日のSPを思って。最高の演技が出来た今日のフリーを振り返って。
トリプルアクセルを跳んだ。夢の舞台で全ての3回転を完璧に跳んだのだと。回転不足をつけるジャッジもいたが、ちゃんと皆がそれを目撃している。
あの時、浅田真央が小さくガッツポーズをしたのを~全ての3回転を跳び終えて着地した瞬間に!
ああ…達成したんだなと思った。その小さな仕草で、誰が何と言おうと、彼女が全て成し遂げたのだと解った。
そして泣いた。総てを乗り越えてたどり着いた。
TV中継したロシアの元コーチの解説者も、涙を止める事が出来なかった。会場の選手やファンが泣いた。夜中からTVにかじりついて中継を見ていた日本国民の多くが浅田真央の涙に心を打たれた。
日本との関係が悪化した中国でもTV解説者が泣いて、浅田真央の涙を見た中国人の多くが一緒に涙を流したという。
浅田真央の涙は、世界のファンの心を奪い、オリンピックから金メダルの価値をも奪い取ってしまった。
彼女が手に入れた『世界の涙』ほど価値あるものが、この世界にあるとは思えない。