夜詠さんとモバ友になろう!
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- 2012/3/29 19:42
- あえて何も言うまい
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- 視界は薄暗い。
目の前には、目を見開き絶命しているモノ。
「きひっ……」
思わず笑みが零れた。
刃物を握りしめ、わたしはそれを目の前の物体に突き刺した。
手を動かし、その胴体と頭を切り離した。
「あはっ……アハハハハ!」
血が流れる。わたしの手に血が、血が、血が。
わたしはそれの内蔵を無理矢理に引きずり出した。
血だ。真っ赤な血だ。
「アッハハハハハ!キヒッ、ヒヒヒ!」
パチン。
「……お前何やってんの」
「あ、おかえんなさーい」
小気味いい音がして電気がついた。明るくなる視界。
扉のところに、この部屋の借主が立っていた。わたしは居候という立場だ。
「で、不気味に高笑いしながら何やってたんだよ、葵」
「え?秋刀魚の下処理」
頭を切り落として内蔵を取ったから、塩をふって焼こうと考えていた。
「もうちょい普通にやれ」
「えー。でもなんか秋刀魚の下処理って楽しくないですかー?」
「余所では絶対そんなこと言うなよ変人扱いされるから」
彼はそう言って鞄を置いた。
わたしは秋刀魚をグリルに並べ、火をつけた。
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久々に葵ちゃん。
彼の名前はいまだに決まっていません。
- 視界は薄暗い。