日記・サークル・友達・楽しみいっぱい!
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- 2014/6/2 4:50
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- それは突然やってきた
蹴り飛ばされる様な横揺れ
地震だ!
結構デカイな
鍋が飛び出し宙を舞う
水槽の水が宙を舞う
テレビが倒れ
硝子がきしみ
壁がきしみ
柱が悲鳴をあげる
もう抑える事も出来ず
玄関を開け外に出る
揺れは益々強くなり
下駄箱の扉も勝手に開く
ふと見ると
赤いランドセルの子が
向かいのブロック塀にしがみ着いている「こっちにおいで、そこは危ないよ」
以前経験した宮城沖地震の時は
塀があちこちで倒壊して、電柱のトランスが落ちるのを見た
その時の記憶が蘇る
道路はうねり
自分の車は真っ直ぐ走れなくなり車を止め
そんな様子を見た
しかし今はもっと揺れている
前の家の硝子が割れ飛び散る
ランドセルの子は自分の腕の中で震えてる
泣き出しそうなのに、気丈である「大丈夫、此処に居れば大丈夫
」
「弱くなったら、帰ろうね」
「大きいね」
「この前よりちょっと大きいね」
「そうだね
ちょっと大きいね」
「家は直ぐ先かな」
「うん」
「揺れも止んだから、送ってく?」
「歩ける?」
「歩ける
」
「大丈夫」
「直ぐだから、大丈夫」
「ありがとう」
「気をつけてね」
「大丈夫だからね」
自分でも何が大丈夫なのかわからないが、そう言ってしまったが家に入るまで見守ると
向かいの奥さんが出て来た
何処に居たのか酷く強張りながら「大きかったですね」
「大丈夫でしたか」
「中がメチャクチャになりました」
「うちも足の踏み場無いよ」
「割れて無いサッシだけでも入れましょうか?」
「すいません」
「お願い出来ますか」
幸い割れた硝子は二枚だけ
南の廊下のサッシは揺れで全部外れている
サッシを総て入れると
雪が降ってきた
奥さんは少し落ち着き「すいません、こんな時に」
「こんな事させてしまって」
「いぇこんな時だから」
携帯も繋がらず
何の情報も無い
近所では道路が陥没して
自動車が一台落ちたらしい
やっと部屋に戻った
何処から手をつけて良いのか
水は、でない
電気、つかない
ガスも
止まってる
- それは突然やってきた