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    • 2011/3/15 6:32
    • 栃木震災体験日記(1)
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    • 人の手を離れた家屋の軒が僅かに崩壊を早めるも、景観としての街並みを損なうのを免れた地方都市・宇都宮――

      行き交う人は皆、一転した生活様式に必死で抗うばかりで、遊興や余暇に靴を鳴らす者がいない分だけ、道路に歩道に隙間が生まれ冬の陽射しが路面を渇かす。

      それでもまだ昼間は人の息吹があるだけ“日常”に逃げ込む事も出来たが、夜ともなれば、明かりが残るオフィス、飲み歩く中年や夜遊びする若者、それらを捕えるネオンや流しのタクシーなどが瞬き、余した元気を使い切るかのように放たれる奇声や怒号、陽気な歌声、饒舌な携帯電話などの独特な賑やかさは途絶え、中国語で“ゴーストタウン”を意味する『鬼城』の字面そのものだ――

      休憩を貰い職場を抜け出し煙草を頬張ると、人口が千分の一になってしまったかのような、または、文明が終焉を迎えようとしているのではないかと錯覚してしまうほどに体温を失った闇に飲まれる。

      その錯覚は、視界に、鼓膜に、素肌に“凍える息”を寄せ、あたかも錯覚ではないと囁く様で、心の芯が震えだす――

      名も刻まれぬ瓦礫の墓標が埋め尽す地獄をテレビで見るたび、自分はまだ多くを残していると慰めるも、不意を突く余震に、いまだ気力を根刮ぎ奪われる――

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