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- 2015/7/23 0:42
- 不倫物語52 沖縄
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- JR魚津駅
夜になってから、妻が1歳を過ぎた息子を抱いて、お見送りに来ていた。何故か、妻はほろりと泣いている。
「何で泣いてるの?」
「だって、結婚してからこんなに離れるの初めてだから寂しくって」
そんな妻を見てると少し心が痛んだが、全てが嘘で塗り固められているおいらは、富山駅行きの電車に乗った。
今夜はおいらの送別会だった。
ライバルホテルに移籍するので、断ったのだが、やはり許してくれなかった。
そして、おいら家族にも同僚にも嘘をついた。
6月○○日から新しいホテルで働くために東京に研修に行くから、その日までに送別会してもらえれば…と言ったら、まさにその日にされた。
富山駅から自分が昨日まで働いていたホテルの中華料理店に行く。
親友も亜紀ちゃんもそれまで6年くらいお世話になった、同僚や、先輩がエールを贈ってくれた。
そして、また嘘。
東京へは3日後くらいに行って、先に大阪で研修があるから、寝台で大阪に行くと。
大阪までは4時間の距離だから、寝台と言っても夜中の2:00頃だ。
直前まで、飲んでお別れを言って、泣いてくれる同僚もいた。数ヵ月後には今まで自分のいた富山で一番のホテルととってかわって、ブランドホテルが一番になってしまう。そして、そこに行くのは自分だけだ。
裏切り者と思われても仕方がないのに、みんな暖かく見送ってくれる。
夜中の富山駅で胴上げをされて、おいらはまた電車に乗り込んだ。
ボストンバッグを抱えて、大阪に向かう。
早朝、大阪駅に着いた。
久しぶりの大阪で、関空まで行く特急に乗る。
おいらが子供の頃は、こんなJRの路線はなかったし、もともと近鉄沿線だったので、JRと言えば、遊び行く時に、環状線を使うくらいだった。
間違えないように、特急に乗り込み、関空へとたどり着いた。
飛行機に乗るのも、一生の中であんまりなかった。
ゆきと知り合う前の彼女と、富山、千歳を往復。新婚旅行の時、富山、福岡を往復。それだけしかしたことなかったので、しかも一人で、飛行機に乗るのは初めてだった。
搭乗手続きとか、ゲートを通る時とか不安だったが、なんとか乗り込み、いつ落ちるか分からない不安と、あまり寝てないので、離陸したらすぐに寝てしまった。
CAの「着陸態勢に入ります」というアナウンスで起きて、なんだかまぶしい窓の外を見た。
一面に広がる青がそこには見えた。
海!海!海!そして快晴。
そう、おいら沖縄に来た。
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