☆ショゥタ☆さんとモバ友になろう!
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- 2008/11/14 0:28
- この子の七つのお祝いに
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白黒キネマの廃工場から
流れる煙が眩き昇る
金切り声あげ
大路に集まり
跋扈に散乱
縺れて不揃い
刻々次第に影絵となりて
化粧いた眼球
親子に向ける
奥歯をならして
したたる夫婦が咫尺で
息吹く
懐手して足踏みする翁が
手遊びする
媼に耳打ちしている
狐「ほらほら!!
はやく息
止めなくっちゃあ!!
背中にしがみついて
首刈るぞ」
点鬼薄くわえた
白髪少女が神木登って
爪立ち絶叫
咽びこの子を
抱き締めた
狐の堵列は
這いずり回って
裂帛為い為い
この子を掴んだ
「嗚呼 この子だけは
無くさぬように」
助けて!!
女「耳 鼻 目 口
髪の毛一本
誰にもやらぬ!!」
狐「おまえが望んだ幸せ
ひとつも
ひとつも
叶わぬ」
髪の毛むしって嗚咽
少女はもんどりうって
笑う
老夫婦「隠してしまえよ
この子が
七つになるまで」
女「ああああああ貴方!!
鯉のぼりが空に
登っていくまで!!
お願い…」
「この子に幸せの風が
吹きますように」
ああ 貴方の足跡
灯し歩く
小さな背中みて祈った
この子の七つのお祝いに
小さな折り鶴一つ
水上から流す
幸せ込めて
貴方は 風に舞う
明らみ 差し込む
光の尾が 笑み
貴方の遺愛の灯りを
消し去り
大路を掠めて悠然と舞い
紙の木連なる閑居に
消えた
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