ルーテ◇さんとモバ友になろう!
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- 2009/3/12 21:46
- 影朗 5
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- 「お前らは何者だ?」
とその大柄な男がいった。おそらく彼がこの山賊の頭であろう。
ユリアはその男の質問には答えない。
「俺らの縄張で好き勝手やりやがって…。覚悟はできてるんだろうな…?」
男はユリアを睨み付ける。
「あら、仕方ないじゃない、だって“仕事”なんだから。」
ユリアがちゃかすように言うと男は、この小娘が!!と言いつつ大剣をふりおろした。身軽にその男の攻撃をかわしながら距離をつめ、男の右肩を切りつけた。
「っ!!」
肩をおさえ、しゃがみこむ。
「退きなさい。別に貴方たちの縄張りを荒らしにきたわけじゃないわ。」
くそっ、とつぶやきつつ男と山賊たちは退いていった。
「……フゥ…、あ、そうだ。貴方…大丈夫?」
少年に声をかける。少年はこちらに近づいてくる。
「あ、大丈夫です。」
「そう、良かったわ。それで貴方、名前は?」
「ヤラン・アズト…」
おずおずと少年、ヤランは答えた。
「ヤランと言うのね。あたしはユリア・エリーツェ。それから貴方、行き先は?」
少し間をおいてからヤランは
「確か…影朗。」
と自信なさげに言った。
「秋信の言ってたとうりだったわね…、あぁ、あたしはその影朗よ。ついてきて。」
先に進み出すユリアにあわててついていくヤラン。
「あの、この辺りって…?」
「ここはルー山脈ねルス山、ルート村の近くよ。」
そうなんだ。と返しつつ、かなり道を間違えた、と考えこむ。
無事、新人である、ヤランを見つけたユリアは影朗へと戻ってゆく…。
- 「お前らは何者だ?」