沢田綱吉←さんとモバ友になろう!
日記・サークル・友達・楽しみいっぱい!
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- 2012/10/7 22:40
- 僕と夏と無人島
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無人島に来た。もちろんこの夏をエンジョイする為のバカンスの一環だ。俺はここで、ひと夏の思い出を残そうと思ってる。
そして俺がここに来ている事は誰も知らない。親ですら知らない。
俺しか知らない人知れず過ごす夏の一人旅……最高じゃあないか!決して友達がいない訳じゃ……ないんだからなっ!本当なんだからなっ!
俺は群れるのが嫌いなんだ。
「……っ、…」
何て痺れるんだ俺!想像した格好良い自分の姿に酔いしれながら独り悶えた。
「ふぅ、しかし暑いなここは」
吹き出る額の汗を片腕で拭いながら、真っ青な空を見上げる。思わず眩しさに目を細めた。照り付ける真夏の太陽がじりじりと薄い肌を焼いていく。ちょっと痛い。
ジリ。ジリジリ。ミーンミーン。ジリジリ。ジリジリ。ミーンミーンミーン。ジリリリリ。
「…………。」
帰りたくなった。
「あー。やっぱクーラーの効いた俺の王国(部屋)でゲームしてた方が有意義な夏の過ごし方だったわ」
まじで何しに来たんだろ。自分で自分が分からない。本気で己の正気を疑った。だってそうだろ?何がバカンスだ?何がひと夏の思い出だ?馬鹿じゃないの俺?わざわざこんなどうでもいいような所まで独りでやって来てさ!何がしたかったんだよ!てかいや、ほら、なんかさ。あれだよ。とりあえずリア充みたいな事してみたかっただけなんだよね。そう言うこと。まあそんな事、恥ずかしくて口が裂けても言えないんだけどな!
「帰ろう」
こうして俺の夏は静かに幕を閉じたのだった。
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