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    • 2009/9/7 20:54
    • 去れど憂鬱は拭えず時雨
    • コメント(1)
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  • "アバター"
    • いくばくかの古い感傷を
      夕暮れに溶かし
      さめざめと泣くような時代は陰り
      薄墨色の夜が長い

      両足の裏の
      積み重なった死体の酷い感触を
      雀のように覚束ない足取りで
      踏み越え踏み越え
      辿り着こうとしている場所は
      青春の汗ばんだ背中
       (漠然とした「向こう側」の荒れ地の景色)

      手を繋いだ人がいたかもしれない
      十四の頃好きだった彼女の
      女の子らしい小さな左手
      田舎の誰もいない商店街を照らす
      水溜まりみたいにたゆたう街灯
      あの日あの時は
      確かに恥ずかしくて綺麗な
      夜の入り口だった

      最近は
      ふざけすぎた懐かしい毎日の薪をくべて
      辛うじて生きながらえているような
      生活が続いている

      疲れきったクロールのような
      諦めた手の振りで
      道を歩く
      会社の玄関前で潰れていた
      名前も知らない昆虫を
      思い出している

      「うすらぼんやり
       忘れてしまっただけさ
       忘れてしまったものを
       思い出せないだけさ」

      今となっては鉄のように
      硬い空を見上げる
      星は変わらず砂金のようだけれど
      ただそれだけだった

      治りかけの生傷みたいに
      生々しく眼に焼き付く
      感傷がうざったくて
      全力で
      (精神世界をも振り切るように)
      駆ける体には
      体温が伴わない
      どうしても右手や
      胃の上の洞穴が寒くて途方に暮れる

      そうして空回りする足元では
      重い死体が増え続けていく
       想いに耽る暇は無い
       進め進めと誰かが叫ぶ……

      「うすらぼんやり
       忘れてしまっただけさ
       忘れてしまったものを
       思い出せないだけさ」

      照りつける残暑が
      肩に凭れかかっていても
      僕の目の前はいつも曇天で
      十一月の寂しい雨が
      降り続いてやまない

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