ロージャさんとモバ友になろう!
日記・サークル・友達・楽しみいっぱい!
-
- 2017/1/2 3:34
- 命の夢 #1
-
- コメント(2)
- 閲覧(3)
-
-
- むかし むかし
あるところに
おじいさんが住んでいました
何百年 何千年と生きていくうちに 感情というものに意味がないと思い 言葉を発することをヤメてしまいました
おじいさんは いつもサクラの並木の道を歩いていました
花の咲く季節も そうでない季節も
雨の日も 雪の日も
だけどある日突然 何の変哲もない木の前で止まり その木に触れると そこから動かなくなってしまいました
やがて おじいさんの形をしていたものは 木と同化していき 最後には土へと帰っていきました
それからどれくらい年月が経ったでしょう
そこから新しい命が生まれました
新しい命は おじいさんと同じ形をしていましたが おじいさんというよりは 少年でした
その新しい命の少年は 野原を駆けずりまわりました
まるで自分の生命力を使い果たすには24時間では足りないというぐあいに
地の果てを目指したり
星の行方をたどったり
やがて 少年は空へ憧れをもつようになりました
- むかし むかし