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- 2010/9/8 1:41
仕事での素敵な夫婦のお話
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- あたしは、訪問看護師をしています
ある夫婦に関わって、もう1年と2ヶ月が経ちました。
旦那さんは、末期の癌で奥さんは認知症の夫婦でした。
2人は昔、パン屋さんを営んでおり、常に離れる事なく、ずっと一緒だったそうです。
あたしが訪問すると、いつもそこには2人の笑顔がありました。いつも会話がありました。
お互いがお互いを支えあい生きている姿を学びました。
……先日、旦那さんは治療の甲斐なく、他界されました。
発見された時には、もう息はなく、となりに奥さんはすやすやと寝てあったそうです。
しかし、その横には、俳句が趣味だった奥さんの
(〇時〇分…お父さんが逝きました……)
という内容を書いた紙が、そっと置いてあったそうです。
翌日、奥さんの事が気になり様子を見に行くと、
『お父ちゃんがおれへんねんけど?』
と尋ねられました。
あたしは
『亡くなったよ』
と伝えると
『そうなん………何にも覚えてないねん、いつの間にか、おれへんねん』
と言った後、しくしくと泣きだしてしまいました。
しばらくすると、亡くなった事を忘れてしまい、また気丈に話をするお母さんを見て、あたしは涙が止まりませんでした。
またしばらくすると、急に思い出し、
『世界で一番大事な人がいなくなった。あたしはもう生きていく理由がない…』と号泣するお母さん。
2人がどんな絆で結ばれていたか…と思うと、切なくて、うらやましくて、たまりませんでした
きっと、亡くなる前、お父さんとお母さんの間には、何かしら会話があったんではないかとあたしは信じます。
2人だけがかわした空間と会話が………
認知症で、記憶がまだらなお母さんには、素敵だった大好きなお父さんの記憶だけが残り、いつまでもこの記憶のまま、お父さんの分まで生きて欲しいと思います。
天国にいっても2人の絆はしっかりとはなれる事はないと信じます。
お父さん、お疲れさまでした。安らかにお眠りください。
お母さんの事は心配しないでね。
…いい話だと思い、日記に書いてみました。
あたしはこんな夫婦になれる自信がありません
- あたしは、訪問看護師をしています