バターズさんの日記

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- 2010/8/3 11:23
- 鉾田のビーナス②
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- 前回までのあらすじ→傍若無人なサオリ姉さんとめんたいこ工場にいきたかった私が大洗でタツヤとヨウヘイに出会った。
  
  さぁ、いざゆかんサンビーチ。４人は車に乗り込んだ。だが空を見ると花火大会向きとは言いがたい天気であった。空は曇り、濃い霧が立ち込めていたのである。車もレストランメヒコの辺りから渋滞してきて私はサオリの機嫌が悪くならないかと気を揉んでいた。
  気付けば７時半をとっくにまわっていた。花火大会は７時半からだったが窓をあけても花火の音など聞こえて来なかった。あまつさえサオリにバーベキューの煙が髪に悪いから閉めろと怒られた。
  結果はそう。“濃霧の為今日の花火大会は中止”というハメになってしまった。
  サオリは案の定不機嫌になり、場の空気が悪くなる…と悟った私は『長い人生、花火を見れなかったという思い出も必要だ』と言ってなんとかなだめることに成功した。
  結局二時間渋滞にはまったがタツヤとヨウヘイとのトークが功を奏しサオリは上機嫌。途中めちゃくちゃ混んでるセブンイレブンに行きたいと駄々をこねたり、浴衣姿の女性たちが歩いてるのをみて、男たちの前では言えないのだろう『浴衣着て髪盛ってキメてきた奴ら中止でざまあ』などと悪意たっぷりのメールを送りつけて来るなど多少の傍若無人はあったものの、順調に渋滞を抜け田舎道を土浦方面に帰ることに成功したのであった。
  鉾田に住んでいるというヨウヘイとタツヤは涸沼駅という駅に車を停めて来ていたので、駅まで送ることにした。
  サオリはどちらともの番号をゲットし、私に｢とりあえずあたしが２人の連絡先もらっとくー！あんたには後で教えるね！｣と言った。本日火曜だがもちろんどちらの連絡先も教えてもらってはいない。教えるわけがない。サオリはそういう女だ。
  海岸で遊んでるとき、タツヤが｢連絡待ってるね！絶対富士急行って等身大エヴァ見ようぜ！｣といった声が耳に残っている。私はとても嬉しかったので、｢うん、絶対絶対行こうね！約束ね！｣と元気に応えたのが今となっては虚しい。果たされることのない約束をしてしまった。タツヤは私が気がないと思い約束も忘れてしまうだろう。下手すれば今生の別れという表現がふさわしいかもしれない。
  そんなトホホな1日を吹き飛ばす出来事がこの後起ころうとは…
  
  ③に続く